米人気歌手 性的暴行で訴えた女性2人を反訴 #MeToo運動にかこつけている

歌手ニック・カーター(43)が自身を訴えた女性2人を反訴した。昨年12月に性的暴行で訴えたシャノン・ルースさんと2017年にレイプで訴えたガールズグループ、ドリームで活動していた元シンガーのメリッサ・シューマンに対して、#MeToo運動にかこつけた女性たちとして告訴したかたちだ。

ピープル誌が入手した裁判書類には、女性たちが、ニックへの誹謗中傷を5年間に渡り企て、お金を巻き上げ、自分の評判を失墜させたと綴られている。更にニックは2人が無罪の人々の人生を破壊しようと試み、12月の訴訟以降、自分のビジネスが235万ポンド(約3.6億円)以上失われたとした。

2017年、ブログの中で2000年代前半に一緒に活動していた際に、ニックからレイプされたことを告白していたメリッサとその父ジェローム・シューマンが「傷つきやすく、感受性が強く、注目を欲し、必死に周りに合わせようとする個人」と記載されていた自閉症と脳性まひを患うルースさんを手なづけたと反訴で非難している。

一方、ルースさんは、昨年12月の記者会見の中で、2001年にワシントンで開催されたバックストリート・ボーイズのライブ後にサイン待ちをしていたところ、ニックからツアーバスに誘われ、「VIPジュース」だとしてアルコール入りと思わしき赤い色のドリンクを貰ったことを明かしていた。

今回の反訴の中でニックは、ルースさんに一度も会った事がないと主張、昨年11月に死去したニックの弟アーロン・カーターも訴えていたメリッサと父ジェローム共々、裁判書類の中でこう非難している。

「アーロンはドラッグに溺れ、重大なメンタルヘルスの問題を抱えていたこともあり、あの時のシューマン家のタイミングは完璧すぎました。カーター、そしてアーロンを心配し専門家の助けを求めていた家族らに対する誤った報復キャンペーンに従事していたのです」「(メリッサ)シューマン、ジェローム、ルースはアーロンの脆い状態や彼の家族のストレスを利用し、中傷キャンペーンに信ぴょう性を持たせ、執拗かつ繰り返し覆い隠していました。執拗かつ繰り返しアーロンを使って、その軽薄な物語を正当化させようとしたのです」

そしてメリッサとジェロームによる訴訟後、アーロンは自分が利用されていることに気づき、ニックに謝罪したと同書類には記載されている。

性暴行の被害者に正義を求める権利があるように、偽りの性暴行で訴えられた人々にも真実を語る権利があると同書類に綴ったニック、一方ルースさんの弁護士マーク・J・ボスコヴィッチ氏は今回の反訴に関して、「女性虐待の長い経歴を持つニック・カーターをどう信じるのでしょう?陪審員が証拠を検討し決めることです」と話していた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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