「レルヒ祭」開幕 4年ぶり全面的実施 オーストリアの消費量にちなみビールブース開設 金谷山など会場

たいまつを持ちゲレンデを滑る幻想的な「あかりのパレードたいまつ滑降」

 日本に初めてスキー術を伝えたレルヒ少佐の功績を伝える「レルヒ祭―日本スキー発祥112周年―」が4、5の両日、上越市の金谷山スキー場などで開かれている。コロナ禍や少雪による規模縮小を経て、4年ぶりに全面的にイベントを実施。初日から多くの人出があった。
 レルヒ少佐はオーストリア=ハンガリー帝国出身。現在のオーストリアは1人当たりの年間ビール消費量が世界2位で、300カ所の醸造所があるビール大国。今年は「オーストリアビールブース」を開設し、オーストリアのビールを販売している。

子どもも楽しめる「ビール足湯」。湯温はゲレンデの雪で調整する

 オーストリアの「ビールプール」をアレンジした「ビール足湯」も設置している。ビールの色と香りは入浴剤を使っているため、子どもでも利用可能。市内から訪れた会社員、新田秀樹さん(48)は「ほのかにビールの香りがあり気持ちいい。(レルヒ祭は)広いスキー場で子どもたちも楽しそうに走り回っていた」と話した。
 他にも伝統のスキー汁や和洋の食のブースが多数出店している。スキー場ではそり遊びを楽しむ親子連れの姿が多く見られ、スノーモービル体験も人気を集めた。
 夜はたいまつを手にゲレンデを滑り降りる「あかりのパレードたいまつ滑降」や、音楽に合わせて花火を打ち上げるミュージックスターマインが行われ、幻想的な光景で訪れた人を楽しませた。
 5日は午前9時30分から、オープニングセレモニーが行われる。

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