「凋落ゲーム」でドラマ初主演を務める菅生新樹、いつか「逃走中」に出てみたい!?

菅生新樹さんが初主演を務めるドラマ「凋落ゲーム」(フジテレビ)が、2月7日よりスタート。水谷果穂さん、内藤秀一郎さん、那須ほほみさん、丸山智己さん、森永悠希さんという豪華キャスト陣が集結し、先の読めない緊迫のノンストップエンターテインメントを送る。

菅生さんが演じるのは、人々の羨望(せんぼう)を集めるインフルエンサーで若手起業家の守口奏多。事業には何よりもフォロワー数が大事だと考え、SNSでのセルフプロモーションに余念がない。そんな守口の元に、絶対に他人には知られたくないある瞬間を撮影された動画が届く。「暴露されたくなければ指示に従え」と脅された守口は、不可解なお題が出されるゲームに巻き込まれていき…。誰が何の目的で脅迫しているのか。なぜ、守口がターゲットに選ばれたのか…。

今回、菅生さんに初主演作に挑む心境や、役者として大先輩の丸山さん、森永さんとの共演で学んだことなどを聞いた。ハンターから逃げるあの番組に絶対出たいのだとか…!? 最後までお楽しみに!

――まず、本作のオファーが来た時のお気持ちをお聞かせください。

「率直に、自分で大丈夫なのかなと思いました。経験値もないので僕で大丈夫なのかなと思いつつ、大野公紀プロデューサーさんが僕に懸けてくださって、チャンスをくださったので頑張りたいと思いました。最初はちょっと萎縮したんですけど、すぐに気持ちを切り替えて、作品に対して誰よりも熱意を持って撮影に挑みました」

――台本を読んでみての感想や、作品の印象はいかがでしたか。

「このドラマは全4話なんですけど、最初に台本が届いた時は第3話までしかなくて。僕も普通に一視聴者として読んだ時に、最後の一番いいとこだけ見れなくて(笑)。第4話の台本がくるまでにいろいろと考察をしちゃいました(笑)。このドラマは4話の中でのスピード感や緊迫感があって、自分が演じるんですけど、読んでいて自分がまず視聴者としてすごく面白い作品だなと思って入り込んじゃいました!」

――もう手元には4話まで届いていると思いますが、読んでみて考察は合っていましたか。

「僕の考察は大体合っていました! 合っていたんですけど、理由が違っていたり、細かいところでは予想外のことも。いろんな考察ができるんじゃないかなって思います。放送が始まったらいろんな考察をしていただけたらうれしいなあ~!」

――どんな考察が飛び交うか、楽しみですね。演じる守口に共感したところや、ご自身との共通点があれば教えてください。

「守口は若手社長で常に上昇志向を持っている人。仲間と一緒に上を目指すのもそうですし、先輩に早く追いつきたいとか、先輩を越していきたいという、常に上を目指しているところが共感できるポイントでした。僕は、このお仕事を始めたばかりでまだまだ知らないことだらけですし、経験値もまだまだなので、上を目指そうっていうところが似ているのかなと思いました」

――どういうふうに役作りされたのでしょうか。

「守口はいわゆるインフルエンサーで、SNSのフォロワー数が多い人です。実際、自分のプライベートの友人にもそういう人たちがいて、そこでのリアルを知っているところもあったので、外身はすごく想像しやすかったです。じゃあ中身をどうしようかというところで、『守口はこういうタイプだと思うんです』と、監督と何回も話をしました。僕と監督との中にある“守口像”を挙げていって、作り上げていった感じです。緊迫している状況を隠さないといけないけど隠せないという心情の変化や、迫られた時の表情や挙動は自分で体験をしていないから分からなかったので、いろんな映像作品を見て取り組みました」

――初主演作ですが、主演としての振る舞い方で意識した点があれば教えてください。

「僕が過去に出演させてもらった作品の主演の方々、唐沢寿明さんや林遣都さん、仲野大賀さんの現場での姿勢だったり、お芝居に対しての熱量だったり、作品に対する愛を目の当たりにして、自分もすごく奮い立たされたんです。そして、主演の方の姿勢によって現場の雰囲気が変わるんだなと感じたんです。だから、今回、僕はまだ若手で歴もないんですけど、この作品に対して一番熱を持って、考えて、自分がいい作品にしよう!と思って臨みました。そうすることで周りのスタッフさんが『こいつ、こんなに頑張っているから俺らも協力するか』じゃないですけど…そういう空気作りができたらいいなと思ったので、撮影現場ではスタッフさんというくくりではなく、一人一人へ感謝やお礼の言葉、あいさつをすることを忘れずに心掛けました」

――座長としてすてきな姿ですね。きっとスタッフの方もうれしかったと思います!

「最後の撮影が終わった後、カメラマンさんたちに『一緒にできてよかったよ』と言ってもらえたんです。お芝居に対してだけじゃなくて、人柄を褒めてもらえた気がしてうれしかったです。僕もまだ余裕がなかったので全員とはいかなかったんですけど、スタッフさんのお名前を覚えるようにしました。僕も、名前があるのに名前で呼ばれなかったらやっぱり悲しいんです。スタッフさんもずっと同じメンバーではないので難しかったんですけど、なるべくスタッフの皆さんのお名前を覚えて、チームとしていい雰囲気を出せるようにしました。これも、先輩方の姿勢から学んだことです!」

――それでも大変だったな…と感じた部分はありましたか。

「撮影の中で、どうしてもふに落ちないシーンがあったんです。いい作品を作りたい一心で結構時間を取っちゃったりした時は、申し訳ないなという気持ちが正直ありました」

――監督からのアドバイスなどで印象に残っている言葉はありますか。

「監督とは自分が思っていることだったり、監督が思っていることだったりを何度も話し合いました。でも、そのやりとりをあまりせずに挑んだシーンがあって。僕の中で正解だと思ってやったことが、監督にとっては想像していなかったことだったんですけど、それを監督に受け入れてもらった時に『そう捉えたんだ。面白いね』って言われたんです。その時の言葉がすごくうれしくて、印象に残っています」

――今回、初めての共演者の方が多かったと思います。

「皆さん僕より先輩ですけど、丸山智己さん、森永悠希さんは特に大先輩の2人で。そんなお二人と僕の1対1のシーンの撮影では、完全に身を預けるといいますか。丸山さんは毎回違うセリフを言ったり表現方法が違ったりしていて、それがすごくリアルで面白くて。僕はまだアドリブの思考に回らなくて…偶然出ちゃうことはあるんですけど、狙ってできないんです。でも、丸山さんは違うセリフを言ってきたりするので、撮影が一緒の時はすっごく楽しかったです。森永さんからは『多分ここはね、この会話的にこういう感じじゃないかな』とか、いろいろ教えてもらいました。本当すごくやりやすくて! 内藤秀一郎さん、那須ほほみさん、水谷果穂さんの会社メンバーとは、いわゆるお芝居の話っていうのはあんまりせず。ただふざけているというか(笑)。急にじゃんけんを始めたり、あっちむいてホイしたりしていました。なぜか分かんないんすけどね(笑)。無意識に空気を柔らかくしたかったんだと思います」

――すてきな現場だったんですね!

「みんなの年が近いからっていうのもあるかもしれないです。雰囲気がすごくよくて、多分ですけど、いい意味でみんな気負いをしていなかったと思うので、和気あいあいとやっていました。那須さんが結構おてんばで、勝手に1人ではしゃいでいたりしました(笑)。それに内藤くんが乗っかり2人で騒いで、そこに僕も加わったりしていました! 水谷さんは大人な対応で見守ってくれていました(笑)。自然とみんなで声を掛け合える現場だった気がします」

――おしゃべりしたりすることは苦ではない感じでしょうか。

「全然、苦じゃないんですけど、シーンによります。基本的に守口は感情がガっと上がっていることが多かったんですけど、その状態でずっといるのも結構しんどくて。だから、撮影していない時はみんなとしゃべったり、はしゃいだりしながらやっていました。その緩急がすごく楽しかったですね。ただ、最終話の撮影の日はあんまりしゃべってないですね。基本的には、マネジャーさんのところに行って『どうでした?』『こうしよう、ああしよう』って話をしたり、監督ともお芝居のシーンのことばかり話していたと思います」

――作品自体ハードなシーンが続きますが、第4話は特に大変そうな印象です。

「銃を持つシーンがあったんですけど、(銃が)めちゃくちゃ重くて。感情がぐわっとなって泣いたりするシーンもあったりと、全身に力が入っている状況でずっと片手に重いものを持ったことがなかったので、テストの時に『ちょっとごめんなさい』と言って、銃から手を放してストレッチさせたりしました。リアルに重さを感じられるから、余計その時の心情に入れた気がします」

――撮影を通して得たものがあれば教えてください。

「守口を演じて得たものは、1人じゃないということ。周りにいる人を頼り切れなかった、信用できなかった守口は作品の中で極端な落ち方をしちゃってますけど、全然あり得ることだと思うんです。SNSを使っている人なら誰にでも。作品、役を通して、周りにいてくれる人を大切にしたり、誰かを信用したり頼ったりすることの大切さにあらためて気づけました。それから、主演というポジションの重みも感じることができました。責任感を持ちながらも演じる楽しさを知れたかなって思います!」

――フジテレビにはいろいろな番組がありますが、出てみたい番組があれば教えてください!

「マネジャーさんにもずっと話しているんですけど、『逃走中』に出てみたいんです! 僕がちっちゃい頃から見ていた番組はたくさんあるんですけど、特に『逃走中』に出てみたくて。ミッションにも挑戦してみたいし、『逃走中』のリアルを知りたいです(笑)。実際にどのくらい緊迫しているのか知りたいし、ミッションのスリルを味わいたい! 年末にあった放送も見てたんですけど、見ると『僕もやりたいなあ』って(笑)」

――年に数回放送があるので、チャンスが巡ってくるかもしれませんよね!

「ぜひ、メンバーに入れてもらいたいです! 本当に、本当に、出たいです…! あとは、ドッキリ系とかも! 知らぬ間にかかった時に、僕はどういう反応をするんだろうって気になっちゃって。もしかしたら本当につまらないリアクションをするかもしれないし、意外と大きくリアクションしちゃうかもしれないし(笑)。どういう反応をするのか自分でも分からないので、もしドッキリ系の番組に出させてもらう機会があったら楽しみです!」

――最後にドラマの見どころを教えてください!

「『凋落ゲーム』は、今では普通となっているSNSが主な題材にある作品です。誰にでも起こり得る可能性があって、すごく身近に感じることができる内容です。ドキドキ、ゾクゾクするスピード感や緊迫感があって、『早く次が見たい!』と思う作品になっていると思いますし、考察も楽しんでいただけると思います。ドキドキする感じを一緒に味わってもらえたらうれしいです!」

【プロフィール】

菅生新樹(すごう あらき)
1999年8月26日生まれ。大阪府出身。2022年3月に大学を卒業後、6月20日より本格的に俳優業をスタートし、ドラマ「初恋の悪魔」(日本テレビ系)、「トップギフト」(LINE NEWS VISION)などの作品に出演。「第35回 マイナビ 東京ガールズコレクション2022 AUTUMN/WINTER」や、日本航空と日本コカ・コーラ共同制作CM第4弾「もう一度、世界へ」に出演するなど、活躍の場を広げている。秦基博の新曲「イカロス」にインスピレーションを受けて制作された3本の映画を束ねた映画「イカロス 片羽の街」の「豚知気人生」では主演を務め、2月11日よりU-NEXTより配信予定。

【番組情報】

火曜ACTION!「凋落ゲーム」
2月7日スタート
フジテレビ
火曜 深夜0:25~0:55 ※2月7日は深夜0:35~1:05放送

取材・文/フジテレビ担当 Y・O 撮影/尾崎篤志

© 株式会社東京ニュース通信社