スポーツの応援(おうえん)を引(ひ)っ張(ぱ)り、観客と共に会場を盛(も)り上げる「チアリーダー」。長崎にも2021年に誕生(たんじょう)したチアチーム「長崎ヴェルカチアリーダー」があります。メンバーのMARIA(マリア)さんに活動の魅力(みりょく)を聞きました。
長崎ヴェルカチアリーダーは、プロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」のチアチームで、ホーム戦の試合前やタイムアウトの時間などにダンスパフォーマンスをしたり、応援練習をリードしたりして会場を盛り上げています。現在(げんざい)のメンバーはオーディションで選ばれた13人で、半数は本県出身です。
MARIAさんは千葉県出身。踊(おど)ることが大好きで、小学生でバトントワリング、高校ではダンスに打ち込(こ)みました。高校3年の時にダンス部の先生から「このままやめるのはもったいない」と言われ、横浜(よこはま)のプロバスケットボールクラブのチアオーディションに挑戦(ちょうせん)しました。
それまでチアリーダーの経験(けいけん)はありませんでしたが合格(ごうかく)し、それから6年活動しました。「プロスポーツのチアは順位を競うのではなく、チームとしてベストを尽(つ)くしていくというのが自分に合っていた」と話します。
その後はチアリーダーのサポートやチア教室の講師(こうし)などをして、21年から長崎ヴェルカチアリーダーのメンバーになりました。これまでの経験を生かし、チアリーダーとしての振(ふ)る舞(ま)い方や盛り上げ方などをメンバーに伝えています。「会場を盛り上げるにはどうしたらいいのかをいつも考えている。互(たが)いに刺激(しげき)し合いながら一つのものをつくり上げて、本番でそろったパフォーマンスができるとうれしい」
応援する立場のチアリーダーですが、お客さんからはそのパフォーマンスにも手拍子(てびょうし)が送られていて、MARIAさんたちの励(はげ)みになっているそうです。
◎チアダンススクール「Vrery」/楽しく魅力学ぶ
昨年10月には長崎ヴェルカのチアダンススクール「Vrery(ヴレーリー)」が開講し、MARIAさんは講師として子どもたちにチアの魅力を伝えています。
スクール生は2歳(さい)から小学6年の約100人。3月には長崎ヴェルカのホーム戦でお客さんを前に初めてパフォーマンスする予定です。
「2年生の○○です。よろしくお願いします!」。レッスンは一人一人大きな声であいさつするところから始まり、チア特有の腕(うで)のポジションを覚えたり、ダンスを練習したりします。レッスンの最後には、そろいの青色のポンポンを持ってダンスし、みんなとても楽しそうです。
姉妹で通っている長崎市立大園小4年の宇佐見桜(うさみさくら)さん(10)は「手を真っすぐに伸(の)ばしたり足を上げたりするのが難(むずか)しい。きれいに踊ってお客さんを笑顔にしたい」、同2年の彩(さやか)さん(8)は「ポンポンを持つとチアをやっている気分になる」と笑顔。2人の母・桂(かつら)さんは「リズム感や人前で自分を表現(ひょうげん)する力を養ってほしい」と話しました。
MARIAさんは「自分が笑顔で踊ることで誰かを元気づけられる、チアの魅力を経験できるようなスクールにしたい」と意気込んでいます。