藤井聡太五冠が棋王戦第1局で快勝 史上2人目&最年少六冠へ向け好スタート 先手番は脅威の勝率・963

将棋の藤井聡太五冠(竜王、王位、叡王、王将、棋聖)が渡辺明棋王(名人との二冠)に挑戦する第48期棋王戦五番勝負第1局が5日、長野市の長野ホテル犀北館で指され、藤井五冠が125手で勝利。羽生善治九段以来、史上2人目、最年少での六冠に向けて好スタートを切った。

渡辺棋王とは、昨年の2月の王将戦七番勝負第4局以来、約1年ぶりの対戦となる藤井五冠。振り駒で先手となり、得意の角換わりに誘導した。午前中に73手まで進むハイペースの戦いは、午後に入り徐々に藤井五冠のペースに。左右両側からの挟撃体制で渡辺玉を追い込み、最後まで冷静な指し回しで押し切った。

会心譜に見える一局にも、藤井五冠は「最後の方、入玉されるような形になって、よく分からないままずっと指してました。盤面全体で戦いが起こって、どういう方針で指すのか一局を通して難しかった気がします」とあくまで淡々。今後に向けては「良いスタートが切れたかなと思うので、次局以降も精いっぱい頑張りたいと思います。第2局からは先後が決まった形になるので、しっかり準備できればと」と話した。

藤井五冠はこの勝利で、先手番の将棋は昨年6月のA級順位戦1回戦・佐藤康光九段戦から23連勝。今年度全体でも26勝1敗で勝率・963と驚異的な数字をマークしている。また、対渡辺棋王戦はこれで5連勝。通算でも13勝2敗と圧倒している。

(よろず~ニュース編集部)

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