MotoGPシェイクダウンテストがセパンで開始。1日目はヤマハのクラッチローが首位、ルーキーのA.フェルナンデスが2番手

 2月5日、2023年シーズンのロードレース世界選手権MotoGPクラスのシェイクダウンテスト1日目がマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、カル・クラッチロー(ヤマハ・テスト・チーム)がトップタイムをマークした。

 2023年シーズン開幕に向け、今年初のテストとなる今回のシェイクダウンテストは2月5~7日の3日間に渡って実施される。さらに2月10~12日に行われる公式テストに向け、オフシーズンの間に開発されたマシンの調整などに取り組むための貴重な走行となる。

 そんな今回のテストにはルーキーのアウグスト・フェルナンデス(テック3GASGASファクトリー・レーシング)と各メーカーのテストライダーを含む10名のライダーがエントリーし、日本人はヤマハ・テスト・チームから中須賀克行と野左根航汰も参加する。

カル・クラッチロー(ヤマハ・テスト・チーム)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目

 テストが行われたセパンは午前中は路面温度が49.9度まで上昇し、ドライコンディションとなったが、後半には雨が降り出した影響でタイムを更新するライダーは現れなかった。ふたつの異なるコンディションのなかで行われたテスト初日にトップタイムをマークしたのは、クラッチローだった。

 クラッチローは、2023年仕様を2台と2022年仕様を1台、計3台のYZR-M1をテストし、パワーアップした新しいエンジンに焦点を当て周回を重ねていた。最高速は昨年の同テストから3km/hを上回る330km/hを記録し、2分01秒146をマークしてトップで終えている。また、オフィシャルテストにも参加予定の中須賀克行は3日目から走行を開始する。

アウグスト・フェルナンデス(テック3・GASGASファクトリー・レーシング)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目

 続いて2番手タイムを記録したのは、今シーズン唯一のルーキーライダーであるフェルナンデスだった。KTMが提供したGASGASのMotoGPマシンに乗るのは今回で2度目となるが、2分01秒331をマークして2番手につけた。パワー、ブレーキ、電子制御などの理解を深める作業をしているという。

ステファン・ブラドル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目

 続いてHRCのテストライダーとして2台のホンダRC213Vを駆るステファン・ブラドルが2分01秒605を記録。ブラドルは、新しい空力パーツ、エキゾースト、2023年型エンジンを身にまとった新しい外観のマシンを走らせた。

 コンセッションの優遇措置から対象外となったアプリリアは、ロレンツォ・サバドーリが6台のRS-GPを駆って動作確認した。新しい形状のエアロボディを投入しており、サテライトチームを加えた2チーム4台の準備を開始。セッション終盤には、技術的な問題を抱えた。

ミケーレ・ピロ(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目

 ドゥカティはテストライダー11年目を迎えるミケーレ・ピロが2台のデスモセディチGPをテスト。新型のフェアリングもテストして、2分02秒115をマークした。

 KTM勢は、テストライダーに新しく就任したジョナス・フォルガーが今回のテストから参加。ダニ・ペドロサ、ミカ・カリオを中心として、計3人でRC16のテストを行っていた。ジャック・ミラーのクルーも姿を見せていたようだ。

ジョナス・フォルガー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目
ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目
ダニ・ペドロサ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目
アウグスト・フェルナンデス(テック3・GASGASファクトリー・レーシング)/2023MotoGPセパンシェイクダウンテスト1日目

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