【2023年版】バレンタインに訪れたい鉄道駅は?恋やチョコレートに関係する3つの駅をピックアップ

ハートマークの駅名標が有名な鳥取県の「恋山形駅」(写真:pixelcat / PIXTA)

2月14日は年に一度のチョコレートの祭典・バレンタインデー。鉄道会社もバレンタインにちなんだきっぷを販売したり、チョコレート色の列車を走らせるなど様々な趣向を凝らし、イベントを盛り上げます。

今回はバレンタイン×鉄道ということで、恋やチョコレートに関わる鉄道駅をピックアップしてみました。いずれも首都圏からは少し離れていますが、ぜひ鉄道で足を運んでみてください。

ピンクの駅!鳥取県「恋山形駅」

ピンクにリニューアルされた恋山形駅(ykay / PIXTA)

名前に「恋」が付く駅は日本に4つありますが、今回はその中から鳥取県の「恋山形駅」をご紹介します。

恋山形駅は智頭急行智頭線の終点・智頭駅の一つ手前にあるローカル駅です。駅設置は智頭線が開業した1994年。当初は「因幡山形駅」と命名される予定でしたが、地元の要望を受け、「来い山形」をもじって「恋山形駅」となりました。

2013年に行われた「恋」が付く4駅による連携企画「恋駅プロジェクト」の好評を受け、智頭急行は独自の取り組みとして駅の地上設備をピンク色に変更。さらに駅名標をハート型に変更するなど、大胆なリニューアルを実施しました。

結果、現在では素敵な記念撮影ができるフォトスポットとして大変有名になっており、全国のテレビ番組でもたびたび取り上げられます。恋人とともに訪れるもよし、願掛けも良し。単純に被写体としても面白いため、バレンタイン関係なく行ってみたい駅でもあります。

なお、同駅は特急列車も通過するため、時刻表に載っていないから……と油断していると思わぬタイミングで「スーパーはくと」に遭遇したりします。写真撮影の際も安全に十分留意し、線路内など危険な場所へは立ち入らないようお気を付けください。

見所は絶景だけじゃない、静岡県「奥大井湖上駅」

絶景かな、奥大井湖上駅(写真:kazu8 / PIXTA)

巨大な「レインボーブリッジ」に挟まれた湖の上の駅として有名なのが、大井川鐵道井川線の「奥大井湖上駅」です。2019年クールジャパンアワードを受賞するなど、国内外から評価の高い「映える駅」としても知られます。

一見バレンタインとは何の関係もなさそうですが、実はこの駅には「奥大井恋錠駅」という駅名をもじった愛称がつけられています。ホーム上には幸せを呼ぶ鐘「Happy Happy Bell 風の忘れもの」や「愛の鍵箱」と呼ばれるオブジェが設置されており、恋の成就を願って(?)錠前をかけられるようになっています。

2016年6月から大井川鐵道の売店等でハート形の南京錠「愛の恋錠」が発売されておりますので、訪れる際は事前に購入しておくと良いでしょう。しかし恋と錠前というと少し束縛感が強いような気もしますね。

また2月末ごろまでは毎週土日に「星空列車」の運転が行われており、夜の奥大井湖上駅で1時間ほど星空観察を行うことができます。千頭駅で「星空列車 特別乗車券」を購入すれば事前予約なしで乗車することができますので、ぜひお誘いあわせの上ご乗車を。詳細は大井川鐵道ホームページをご確認ください。

なお、大井川本線は昨年9月の台風15号の影響で家山~千頭間が不通、代行バスで運転を行っています。

チョコレートならここ!北海道「ロイズタウン駅」

2022年3月に開業したロイズタウン駅(写真:STUDIO EST / PIXTA)

最後はチョコレートに関係する駅として、北海道のJR札沼線「ロイズタウン駅」をご紹介します。

北海道は夏でも涼しく低湿で、チョコレート工場の立地としては理想的。菓子製造業で知られるロイズコンフェクトは石狩郡当別町に工場を構えます。ロイズタウン駅はその工場の最寄り駅として、2022年3月に誕生。道内では20年ぶりの在来線新駅ということもあり、鉄道界隈では特に注目を集めました。

駅から徒歩7分の工場では、駅開業に先立つ3月1日に工場直売店がリニューアルオープンしており、スイーツやグッズ、それにロイズタウン駅関連商品などを購入することができます。

なお、昨年11月には工場併設の見学・体験施設「ロイズカカオ&チョコレートタウン」がプレオープン。事前に予約することで、カカオの栽培からチョコレートができるまでの旅も様々な体験を通じて楽しめるようになりました。

日本各地にある鉄道駅、探せば他にも縁結びやチョコレートに関係する駅が見つかるでしょう。今回ご紹介した3駅に限らず、素敵な駅で大切な人と大切な一日をお過ごしください。

今年は愛ある(IR)きっぷもあるぞ!

鉄道駅の話はここでおしまい。最後に、2023年のバレンタインに関する特別なきっぷの情報をお伝えします。

千葉県のいすみ鉄道、三重県の伊勢鉄道・伊賀鉄道、岡山県と広島県を結ぶ井原鉄道が連携して「IR相思相愛入場券セット」を販売します。

これらの鉄道会社に共通するのは、会社の英語表記の頭文字が「IR」であること。ここから「IR=愛ある」と読み替えて、バレンタインに愛の告白をする全国の鉄道ファンを全力で応援するきっぷを企画したそうです。

発売期間は2023年2月11日(土・祝)~3月31日(金)まで、いすみ鉄道大多喜駅、伊勢鉄道鈴鹿駅、伊賀鉄道忍者市駅(上野市駅)、井原鉄道井原駅でそれぞれ販売、なくなり次第終了となります。

きっぷは鉄道会社4社のハート形硬券入場券各1枚と専用台紙がセットになったもので、1セット1,000円、販売数は合計500セット(各社125セット)。「各鉄道会社を実際に訪れていただき、地方鉄道の楽しさを体感いただくことを目的とする」ため、郵送での取り扱いはありません。告白前の願掛けに、お一ついかが?

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