オスプレイ部品交換、沖縄配備機も対象か 普天間でも飛行停止の可能性 防衛局が県に情報提供

 垂直離着陸輸送機オスプレイのクラッチを原因とした不具合を巡り、沖縄防衛局は5日、沖縄県基地対策課に対し、一定の使用時間を経過した機体の関連部品を米軍が交換する措置について情報提供した。部品交換の対象となった機体は飛行が停止する見通しだが、県によると、防衛局は対象となる部隊や機体数などの詳細は「米軍の運用体制に関する」として回答していない。
 沖縄県内には米軍普天間飛行場にMV22オスプレイが24機常駐しており、飛行停止の対象となる可能性がある。
 オスプレイの不具合は、プロペラとエンジンをつなぐクラッチが離れ、再結合する際に衝撃が発生する「ハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE)」と呼ばれる現象で、米側はクラッチに関連した部品の一部を交換するとしている。
 県への説明で、沖縄防衛局は今回の部品交換は「予防的な措置」とし、オスプレイの機体自体の安全性には問題ないとしている。
 オスプレイを巡っては米空軍が昨年8月、CV22でクラッチの不具合により事故が相次いでいるとして全機を一時飛行停止する措置をとった。
 一方、普天間などに配備されているMV22は「両機種の任務環境と機体構成が異なっている」などとして、飛行停止にしない方針を示していた。
 沖縄県は、県内で対象となる機体数や、交換の対象となる部品の使用時間などの詳細を沖縄防衛局に照会する考え。

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