南高梅のつぼみ数「並み」 御坊・日高、23年産調査

梅のつぼみを数える県の職員(和歌山県みなべ町東本庄で)

 和歌山県のJAや日高振興局などでつくる日高果樹技術者協議会は6日、御坊・日高の4市町で実施した本年産南高梅の着蕾(ちゃくらい)状況調査の結果を発表した。主産地であるみなべ町と印南町でのつぼみの数は、過去10年間の平均と比較すると「並み」となった。園地により、ばらつきが見られた。

 梅の主力品種である南高梅の着花や生育状況を調査して示すことで、今後の栽培管理に役立ててもらおうと毎年実施している。

 協議会の関係者延べ26人が1月25日~2月3日、みなべ町86、印南町10、御坊市6、日高川町17の計119園を回り、各園で平均的な木を1本選んで、直径2センチの側枝2本で枝先のつぼみを数えた。生育の状況も調べた。

 地域別には、岩代・南部と上南部、清川が「並み」、高城が「少ない」、印南町が「やや少ない」。その他、日高川町川辺が「やや多い」、御坊市と日高川町中津は「並み」。

 開花(二分咲き)については平年よりやや遅い2月中旬からで、満開期(八分咲き)は2月下旬と予想した。

 病害虫被害も確認し、一部の園地で、ハナムシ(ノコメトガリキリガの幼虫)の食害、結果枝の枯れが見られたという。

 協議会によると、生産量は開花時期や果実肥大期の気象条件に左右される点が大きく、現時点での予想はできないという。今後、収穫までに2回(4月下旬と5月下旬)、着果数や果実肥大の調査を予定している。

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