小泉進次郎氏 選択的夫婦別姓を認めれば「自民党は道開ける」 差別発言の元首相秘書官批判も

神奈川新聞社のインタビューに応じる小泉進次郎氏=国会内

 小泉進次郎元環境相(衆院神奈川11区)は6日までに神奈川新聞社のインタビューに応じ、自民党が選択的夫婦別姓などジェンダー政策を推し進めるべきとの考えを示した。  

 LGBTなど性的少数者や同性婚を巡る差別発言で首相秘書官が更迭されたことを受けて多様性に対する岸田文雄内閣の姿勢が新たな論点となる中、「一人一人が幸せな人生が歩める選択肢のある社会を作っていく自民党でなくてはならない」と語った。  

 小泉氏は、差別発言をした荒井勝喜元首相秘書官について「多様な価値観、生き方を否定するような発想だ」と批判。「今こそ、一人一人が幸せに生きるための多様な選択肢のある社会を実現しなければならない」と危機感をにじませた。 

 岸田首相が掲げる異次元の少子化対策について、小泉氏は環境相だった当時に育休を取得した経験に触れて「子ども・子育て政策が国政の中心課題になった」と評価する一方、「異次元の施策をするならば、多様な選択肢のある社会に変わる施策を自民党が打ち込まなければならない」との考えを示した。

 その上で、さらなる異次元の施策案として「自民党が踏み込めなかった選択的夫婦別姓制度の導入を掲げるべきだ」と提唱。ジェンダー格差を象徴する選択的夫婦別姓は党内の一部で反対論が根強い。小泉氏は「国民の多様な価値観、生き方を後押しする政党に変わらないといけない。多様性を巡る象徴的なテーマである選択的夫婦別姓を認める決断をすれば自民党は道が開けるのではないか」と述べた。

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