ATM横の封筒 全国で続々廃止 環境配慮 北陸銀や北國銀も

 地方銀行や信用金庫でATM横に置いてある無料の現金封筒の設置を取りやめる動きが広がっている。環境に配慮し、紙の使用量を減らすことが主な目的で、必要以上に持ち帰るなど不適切な利用の防止や経費削減にもつながると見込む。

 県内では北陸銀行が1月4日に全てのATMで現金封筒の設置をやめた。「紙資源の使用量を削減し、持続可能な社会の実現を目指すため」と説明している。北國銀行は2022年3月末で設置を終了。富山銀行は現金封筒を置いているが「近いうちに取りやめる方向で検討している」(総合企画部)という。

 全国では、名古屋銀行(名古屋市)が環境保護のためATMコーナーにある封筒の設置を22年11月3日で終了。ATM横の封筒が年間で約120万枚使われていた。必要な場合は銀行窓口に依頼すれば受け取れるという。

 先行した滋賀銀行(大津市)では21年3月末で打ち切った。廃止に戸惑う利用者もいるが、理由を説明することで、納得してもらえるという。さらに、窓口でもらうことができる封筒は現金の量に応じ三つのサイズをそろえていたが、一つに削減した。京都銀行(京都市)も続き、22年1月末で取りやめた。周知徹底のため、廃止の約5カ月前に事前告知した。

 銀行関係者によると給料日などに大量に持ち帰る客もいて対応に困っていた。

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