日本酒の仕込み最盛期 佐世保・梅ケ枝酒造 11、12日に「蔵開き」

甑(こしき)と呼ばれる蒸し器で蒸した米の温度を調整する仕込みの作業=佐世保市、梅ケ枝酒造

 長崎県佐世保市城間町の梅ケ枝酒造(長野哲也社長)で、日本酒の仕込みが最盛期を迎えている。11、12日には、新酒を販売する恒例の「春の蔵開き」が開かれる。
 江戸中期、1787年創業の造り酒屋。日本酒の仕込みは12~2月がピークとなる。仕込みの工程は蒸した米と酵母、こうじを混ぜ、酒の素となる「酒母(しゅほ)」造りから始まる。酒母の入ったタンクに蒸し米、こうじ、水を3回に分けて加え「もろみ」が完成。約20日間かけて発酵させた後、搾り、ろ過などの作業を経て瓶詰めする。

完成したもろみを均一にするために拡散する作業

 春の蔵開きは新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。当日瓶詰めした新酒や特別ブレンド、大吟醸生酒などを限定販売。焼酎やジン、リキュール類など各種酒類も用意している。
 両日午前10時~午後3時に開催。出店やミニコンサート、抽選会などのイベントも予定している。JRハウステンボス駅から無料シャトルバスを運行する。
 杜氏(とうじ)の長野剛士さん(47)は「新酒は華やかな香りが楽しめる。皆さんに喜んでもらえるよう仕込んだ。酒類のほか、奈良漬やチーズも美味で人気です」と話している。


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