提携最終年を迎えたアルファロメオ&ザウバーのカラーリング変遷【F1チーム別歴代マシンギャラリー】

 アルファロメオF1チームは、2月7日(火)の日本時間18時にスイス・チューリッヒで2023年型マシン『C43』を発表する。ザウバーは、2018年からアルファロメオとスポンサー契約を結び、アルファロメオの名称のもとでF1活動を行ってきたが、両者のパートナーシップは2023年末をもって終了するため、ザウバーがアルファロメオF1チームとしてF1を戦うのは2023年が最後ということになる。

 ここでは、2013年から2022年シーズンまでにザウバー/アルファロメオが走らせた過去10台のマシンとそれぞれのカラーリング変遷を振り返る。

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ザウバーが2013年に投入した『C32』

 グレーを基調とした『C32』。前年の『C31』は4度の表彰台を飾るも、『C32』の最高位は4位が1回。エースとして加入したニコ・ヒュルケンベルグが19戦中10戦でポイントを獲得も、新人エステバン・グティエレスは入賞1回に留まった。

ザウバーが2014年に投入した『C33』

 パワーユニット時代到来も、この年のザウバーは資金難に苦しみノーポイントに終わる。ヒュルケンベルグに代わりエイドリアン・スーティルが加入も、スーティルはシーズン終了後の多重契約騒動に見舞われる。ザウバーとの裁判に勝利したスーティルだったが、これでF1を離れることに。

ザウバーが2015年に投入した『C34』

 ドライバーラインアップを一新し、マーカス・エリクソンとフェリペ・ナッセを起用。マシンカラーリングはナッセのスポンサーであるブラジル銀行をイメージさせるブルーとイエローのカラーリングに一新。開幕戦のダブル入賞を初め、計11回の入賞を果たし、マルシャとマクラーレン・ホンダを上回るコンストラクターズ8位を獲得した。

ザウバーが2016年に投入した『C35』

 多重契約騒動に伴う財政問題に加え、テクニカルディレクターのマーク・スミス、トラックエンジニアのティム・メイロンが離脱と、窮地に追い込まれたザウバー。この年、ロングボウ・ファイナンス社が新たなオーナーとなり、チームの立て直しを図ることに。『C35』はチームの内情を反映するかのように長くノーポイントが続いたが、ウエットレースとなった第20戦ブラジルGPでナッセが9位に入りポイントを獲得。

ザウバーが2017年に投入した『C36』

 ナッセに代わり、パスカル・ウェーレインを起用。それにより、ブラジル銀行をイメージさせるカラーリングから、ザウバーのF1参戦25周年を祝うメタリックブルーにゴールドのデザインに。ウェーレインが2度入賞を果たすも、コンストラクターズ最下位に転落している(マノーが2016年限りで撤退したため)。なお、ウェーレインが負傷で開幕2戦を欠場することとなり、その間アントニオ・ジョビナッツィが代役としてF1デビューを果たした。

ザウバーが2018年に投入した『C37』

 アルファロメオがタイトルスポンサーに就任し、ホワイトを基調にアルファロメオのレッドが入るデザインに。資金難から解放された『C37』はポテンシャルがあり、この年F1デビューを果たしたシャルル・ルクレールがドライバーズランキング13位、エリクソンが17位。コンストラクターズもトロロッソ・ホンダを上回る8位と善戦した。

アルファロメオが2019年に投入した『C38』

 引き続き、チームはザウバーが運営するがアルファロメオとの提携により、コンストラクターズ名を『アルファロメオ・レーシング』に変更。2007年王者のキミ・ライコネン、初のレギュラー参戦となったジョビナッツィというコンビで挑み、コンストラクターズ8位を守った。

アルファロメオが2020年に投入した『C39』

 レギュラー陣は続投。ロバート・クビカがリザーブドライバーとして加入し、ポーランドの石油販売会社『オーレン』がタイトルスポンサーに就任。チーム名をアルファロメオ・レーシング・オーレンとした。コンストラクターズ8位を守るも入賞は5回、獲得ポイントは8点という結果に。

アルファロメオが2021年に投入した『C41』

 オーレンの本拠地のあるポーランドのワルシャワ大劇場で発表された『C41』。この年はウイリアムズにかわされコンストラクターズ9位に後退。そして、このシーズンをもってキミ・ライコネンがF1を去った。

アルファロメオが2022年に投入した『C42』

 大幅なレギュレーション改訂が行われた2022年。ドライバーラインアップ一新し、メルセデスから移籍したバルテリ・ボッタスと、史上初のルーキーの周冠宇を起用。シーズン前半にボッタスが6戦連続入賞を果たすなど、コンスタントにポイントを獲得し、コンストラクターズ6位に浮上した。また、ザウバーはアウディとの提携を発表し、アルファロメオとしての参戦は2023年までとなることが明らかにされた。

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