“縁”に期待込め揮毫 美郷入下地区初の「新年祭」

「今年の一文字」発表会もあった入下地区の新年祭

 美郷町北郷・入下(にゅうした)地区の新年祭は4日、同地区の見性寺であった。地域を盛り上げようと、「入下ちくせん実行委員会」(坂本浩一委員長)が初めて企画したもので住民ら約70人が参加。書き初めや餅まきを楽しんだほか、住民たちの新年への思いを込めた「今年の一文字」発表会もあった。
 参加者たちは「球春到来」「てんてこてん」など思い思いの言葉を半紙にしたため、境内に張ったロープに掲示。春風に揺れる作品を見ながら、笑顔で感想を言い合っていた。
 実行委は昨年末、新年への期待を表す「今年の一文字」を住民から募集していて、発表会では寄せられた「笑」「幸」「絆」などの20文字をちりばめた文章が書かれた幅3メートル、高さ1.5メートルの用紙が登場。その真ん中に実行委の新田克志さん(47)が「縁」の文字を力強く揮毫(きごう)すると、会場から拍手が湧き上がった。
 同地区の神田静代さん(83)は「新しく移住してきた人など地区のことが改めて分かり、楽しかった。また次も参加したい」と満足した様子。新年祭は当初1月を予定していたが、コロナ禍で延期していた。坂本委員長は「延期もあり心配していたが、想像以上の盛り上がりで安心した。これからも地区に何が必要かを考え、実行していきたい」と話した。

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