シートベルトの着用有無、ドライバーの安全意識を反映 死者数と強い関連、しっかり締めて運転に集中を

運転中の死者数と運転者のマナー・安全意識の関係(47都道府県)

 シートベルトの着用は、ドライバーが守るべき当然の交通ルールです。このルールを守らないドライバーが、その他のルールを誠実に守っているとは考えにくいところです。

 つまり、シートベルトの着用は、運転マナーや安全意識の度合いを示すものといえるのです。

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 イタルダの分析によると、福井県は「人身事故件数当たりシートベルト非着用の人身事故件数」と「自動車運転中死者数」の間には強い関連がみられるとの結果が出ています。

 これは、シートベルトを着用しないという運転マナーや安全意識の低さが、福井県の交通死亡事故の多さにつながっていることを表しています。このコラムではこれまで、当県は漫然運転や脇見運転が多く、そのため交通死亡事故が多くなっているとのお話をしてきました。

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 車という「高速で移動する鉄の塊」を運転して事故に遭い、無事に済むはずがありません。そもそも事故に遭わないという思い込みがあるため、シートベルトもせず、集中力を欠いて脇見や漫然運転をしているのではないでしょうか。

 福井県は人口当たりの交通死亡事故が多く、決して人ごとではありません。自身が当事者とならないよう、しっかりとシートベルトを締めて安全意識を持ち、運転に集中してください。安全な福井の道は皆さま一人一人の運転にかかっています。(福井県庁県民安全課) =おわり=

 【イタルダ】 交通事故総合分析センターのこと。過去5年間の福井県の交通死亡事故データに基づき、他県と比較した事故の特徴などについて分析。結果の概要を県のホームページで公開している。

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