「ルフィ」とつながりか 京都の時計店強盗、容疑の「金庫番」逮捕

京都府警本部

 京都市中京区で昨年5月に高級腕時計買い取り販売店から多数の腕時計が奪われた事件で、京都府警捜査1課と中京署は7日、強盗の疑いで、東京都板橋区の無職の男(22)=窃盗罪で起訴=を逮捕した。府警によると、男は実行役に資金を渡す「金庫番」とみられ、全国で相次いだ広域強盗事件で「ルフィ」を名乗る指示役とのつながりも視野に捜査を進める。

 中京区の事件では、強盗容疑で指示役と実行役の20~40代の男女5人が逮捕されている。府警によると、男は5人に報酬や移動費などを渡していたとみられる。府警は、同事件で盗品の腕時計を売却したとして別の4人も逮捕しているが、一連の事件の逮捕者の中で男は最も上位の立場とみられるという。

 捜査関係者によると、中京区の事件でまだ逮捕されていない指示役が、各地で相次いだ広域強盗事件の指示役と同様に「ルフィ」を名乗っていたことが分かっている。府警は、男のほかに、「ルフィ」などさらに上位の指示役がいるとみて捜査を進める。

 男の逮捕容疑は、昨年5月2日、建築業の男(29)=強盗罪で起訴=ら20~40代の男女5人と共謀し、中京区烏丸通蛸薬師下ルの「ビッグムーン京都」で、商品ケースをハンマーでたたき割り、ロレックスなど腕時計41点(6900万円相当)を奪った疑い。府警は認否を明らかにしていない。

 無職の男は昨年6月、特殊詐欺事件に関わったとして、窃盗容疑で警視庁に逮捕されていた。

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