ルクレール、シューマッハーが2003年にタイトルを獲得したF1マシン『フェラーリF2003』をアブダビでドライブ

 月曜日、フェラーリのシャルル・ルクレールはアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで、2003年にミハエル・シューマッハーがタイトルを獲得したマシンである『F2003』のステアリングを握った。

 ロス・ブラウンの指揮の下、ロリー・バーン、ジェームズ・アリソン、アルド・コスタといった優れたエンジニアたちが設計した自然吸気V10エンジンのフェラーリF2003によって、シューマッハーは5勝、チームメイトのルーベンス・バリチェロは2勝を挙げた。

2003年F1イタリアGP ミハエル・シューマッハー(フェラーリ)

 フェラーリのF1クライアント部門は、裕福で熱心な顧客が保有するマシンを管理する部門だが、幸運なマシンオーナーであるスイスの富豪トーマス・フローの主導でヤス・マリーナにガレージを構えた。フローはフェラーリのパートナーの、プライベートジェットのチャーター企業VistaJet社のCEOだ。

 フローと、かつてフェラーリF1チーム代表を務めたジャン・トッドが見守るなか、ルクレールはキャンディ店にいる子供のようにうれしそうにコースに出ていった。トッドはそれを見て昔を懐かしんでいた。

 ヤス・マリーナで、ルクレールは手加減せずに容赦のないドライビングでF2003を走らせ、貴重な跳ね馬をかつての栄光の日々に連れ戻した。最後には誰もが「V10を戻したい!」というひとつの思いにかられたのだった。

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