コロナでダメージ受けた宿泊・飲食業界 復活へのキーワードは?

江東区の東京ビッグサイトで宿泊業や飲食業に関する展示商談会が開催されています。コロナ禍でダメージを受けた業界の「復活」のための3つのキーワードが見えてきました。

東京ビッグサイトで2月7日から10日まで開催されているのは、宿泊業界や飲食業界で使われる製品を取り扱う国内最大級の展示会です。

会場で目を引くのは、コロナ禍で加速した『人手不足を解決』する数々の最新技術です。ボタンを押すだけでわずか30秒ほどで全自動で見事なソフトクリームを作ってくれる機器も展示されています。また、会場内には接客を助けるロボットにも出会えます。遠距離の操作で接客ができるこのロボットなら、例えば子育て中の女性も自宅でリモート勤務ができることから、人手不足の解消とともに集客効果も期待できます。

2つ目のキーワードは『SDGs』です。お金を入れてボタンを押すとワインや日本酒が自動的に注がれる機械は、栓を開けても2週間ほど品質が保たれるため、飲み残しなどのフードロス削減にもつながるということです。宿泊業向けでは床が上下に動く浴槽も紹介されていて、足が不自由な人や赤ちゃんを抱っこしたお母さんなども湯船につかることができるということで、誰もが安心して温泉を楽しめるバリアフリー機能で他の宿泊事業者との差別化が図れるということです。

そして差別化につながる3つ目のキーワードが『高い付加価値』です。近年、日本でもファンが増えているというサウナは、旅館やキャンプ場での導入が増えているといいます。家庭にもサウナがあるという"サウナ大国”エストニアから空輸されている製品のアピールには、大使館の職員も駆け付け「サウナがきっかけになって、日本の観光客がもっとエストニアに来てほしい」(エストニア大使館/アイト・オリバー商務官)と話していました。

展示会の担当者は「コロナ禍の影響を非常に受けた業界なので、その間に去っていってしまった人が戻ってきていない。この先も戻らないことを想定した上での対策がトレンドとなっている」(日本能率協会・丸尾智雅さん)と話していて、コロナで大きな影響を受けたホテルやレストランの業界では外国人観光客の増加などでの復活に向け、業界全体が活気づいているといいます。

次々と生み出される最新のサービスで経済復活の起爆剤となることが期待されています。

© TOKYO MX