美容室“ミシュラン”に選出 長崎「vicus hair」、佐世保「CELL」 カミカリスマ2023

カミカリスマ2023で「無限の可能性」を評価されたヴィークスヘアの田渕さん(右)とスタッフ=長崎市浜町(同店提供)

 優れた技術や高いサービス品質を有する美容師やサロン(美容室)を選ぶ「KAMI CHARISMA(カミカリスマ)2023」(実行委主催)のうち、「無限の可能性」を評価する「Greaty∞(グレイティーインフィニティ)」サロン・カラー部門で、長崎県内2サロンが選ばれた。
 選出されたのは、長崎市浜町の「vicus hair(ヴィークスヘア)」と佐世保市湊町の「CELL(セル)」。セルは2年連続。
 カミカリスマは、全国推計53万人の美容師と同25万軒のサロンの高い美容技術を世界に発信しようと創設された。「美容版のミシュランガイド」として19年から匿名調査などに基づき評価。毎年、部門別に選定した個人・店舗を掲載したガイドブックを発行している。このうちグレイティーインフィニティは、全国を8ブロックに分け、九州・沖縄では今回4個人と34店舗が選ばれた。
 ヴィークスヘア代表の田渕英和さん(42)は松浦市出身。東京の美容専門学校やサロンで技術を磨くうちに「長崎の人の髪色は都市部と比べて地味。地方だからと諦める若者がいるのでは」と考えるようになった。カラーを強みにした同店を14年前に開業。少子高齢化が著しい長崎で、あえて若年層にターゲットを絞った。
 資格取得した毛髪学や色彩学などの知識を生かし、髪色の持続性や染めた後の変化も計算した独自のカラーレシピ理論を練り上げた。レシピは一人一人違うオリジナルで、10代後半~20代の女性を中心に人気を集めている。福岡など県内外のサロンから依頼を受け、ヘアデザインのセミナーを開くなど注目されている。
 田渕さんの目標は、トレンドを時差なく取り入れ、都市部の先を行くようなカラーデザインができる美容師を育てること。「都市部に負けない技術を提供できる。お客さまが好きな長崎で、好きなデザインで毎日を過ごせるようになれば」と話した。


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