一人走る幼児 迷子疑い声かけ保護 玉島商高・上林さんに県わかば賞

県わかば賞を贈られた上林さん

 迷子の幼児を保護したとして、玉島商業高(倉敷市玉島中央町)の3年上林由加子さん(18)に青少年の善行をたたえる「県わかば賞」が贈られた。

 上林さんは昨年12月、同市玉島地区の路上で、一人で走っている男の子を見つけた。一度は通り過ぎたものの、迷子ではないかと疑い「何してるの」などと声をかけた。会話がおぼつかない様子で、周りに保護者も見当たらなかったため、近くの図書館まで一緒に行き事情を説明。警察に相談し、保護者に引き渡した。

 同高で行われた伝達式では、県青少年相談員の早川高子さんが「上林さんの勇気は地域の誇り」と述べ、賞状を手渡した。上林さんは「弟が幼い頃に迷子になったことが頭をよぎり、声をかけようと思った。無事で良かった」と話した。

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