フェンシング女子 全員戦力、別府翔青が全国に挑む 【大分県】

部員わずか3人で、全国行きの切符を勝ち取った。別府翔青は九州高校新人大会の女子団体エペで準優勝し、昨年に続き全国高校選抜大会に出場する。部員はキャプテンの足立悠(2年)と藤田美晴(1年)、竹内花菜子(同)。団体戦に出場できる最低限の人数だが、全員が戦力として力を発揮している。

3人とも高校から競技を始めたが、佐藤麻依子監督の短所より長所を伸ばす指導が実り、メキメキと上達した。174cmと長身の足立はリーチの長さを生かし、矢のように突きにいくフレッシュという技を得意とする。「唯一の2年生ということもあり、自分がポイントを取らなければいけない状況になり積極的に仕掛けるようになった」と佐藤監督。ポイントゲッターとしての自覚が芽生え、足立は「自分が下級生を引っ張る気持ちは強くなった」と話す。

経験は少ないが、伸びしろは大きい

1年生の2人は与えられた役割をしっかりとこなす。マイペースで相手に影響されない藤田は剣さばきが柔らかく、相手にポイントを与えない。強気なスタイルで積極的に試合を展開する竹内は仲間に勢いをもたらす。佐藤監督は「経験が少ない分、試合をするたびに成長できる」と1年生の伸びしろに期待する。

全国高校選抜大会まで残り1カ月余り。足立は「ポイントを取れる技を増やしたい。そのためには練習を積み重ね、自分たちで考えて試合ができるようになりたい」と気負いはない。グローブには「SMILE 全力で楽しんで勝ちましょう」と記されている。「3人しかいないからこそ仲がいいし、一体感がある。試合で負けている場面でも二人の応援で助けられた」と足立。チーム内にはポジティブな雰囲気が満ちている。

全国高校選抜では初戦突破を目指す

(柚野真也)

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