騒音増や相次ぐ窃盗に抗議 沖縄・嘉手納飛行場周辺 三連協

 【中部】沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)は9日、沖縄防衛局、外務省沖縄事務所、第18航空団を訪れ、嘉手納基地への外来機飛来や騒音被害などの問題に抗議し、解決するよう要請した。在沖米国総領事館には要請書を郵送する。

 要請書では、これまで何度も外来機の飛来に対して抗議、要請してきた一方で、F35Bステルス戦闘機など度重なる外来機の飛来を確認したと指摘。嘉手納基地周辺の住宅地上空で飛行が繰り返され、各地域で100デシベルを超える騒音を記録したと強調した。

 2022年11月から23年1月までの1カ月当たりの平均騒音発生回数は22年10月の発生回数と比べて、嘉手納町で1.9倍(1350回)、北谷町で1.5倍(1363回)、沖縄市で1.5倍(1108回)を記録し、住民から苦情が多く寄せられている現状を訴えた。

 沖縄防衛局の小野功局長は「訓練移転を着実に実施するなど、沖縄の負担軽減に努めたい」と述べた。

 三連協は、住民居住地区に近い旧駐機場「パパループ」周辺で予定される防錆(ぼうせい)整備格納庫建設計画や、米空軍兵により相次いで発生した窃盗などの事件に抗議した。

 三連協会長の渡久地政志北谷町長は「実感できるような騒音の軽減を求めたが、引き続き調査の積み上げや住民の声を訴えていきたい」と述べた。

 (名嘉一心)

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