好相性フェニックスで松山英樹は自己最悪“74” 距離感「合う感じしない」

大会2勝の松山英樹、世界ランク1位のマキロイはそろってオーバーパーの初日(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 初日(9日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

大会2勝の松山英樹が当地では2020年の2日目と並ぶ自己ワーストの3オーバー「74」で暫定105位と出遅れた。

まだまだ暗い午前6時台から練習グリーンでボールを転がし始めて間もなく、霜の影響でスタートが30分遅れることを伝えられた。その後も段階的に遅れ、当初の予定から1時間50分後のティオフ。ショット調整に割いた時間はルーティン通りで、ずれ込んだ分だけパッティングをしてスタートに備えた。

タフなアプローチを強いられる場面が続いた(撮影/田辺安啓(JJ))

世界ランキング1位のロリー・マキロイ(北アイルランド)、同7位のコリン・モリカワとともに大ギャラリーを引き連れたが、強風が最注目組の出足を鈍らせた。インスタートから15番(パー5)でマキロイとモリカワがようやく最初のバーディ。松山は12番(パー3)のボギー先行から、名物パー3の“スタジアム”16番でもバンカーに外して少し控えめなブーイングも浴びた。折り返してセカンドを2.5mに絡めた1番が唯一のバーディとなった。

1Wを「ZX5 Mk II」に替えた(撮影/田辺安啓(JJ))

前日のプロアマ終了後に1Wを「ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II」にスイッチ。池のプレッシャーもある前半で28.57%(2/7)だったフェアウェイキープ率が後半に85.71%(6/7)と持ち直しても、「全てがつながっていないので」と手応えを感じるまでには至っていない。

悩ましい風の影響も大きく、パーオン率も38.89%(7/18)にとどまった。アイアンの距離感について「なかなか合う感じはしなかったですね」と首をひねる。最終9番もフェアウェイから左サイドのピンを狙うセカンドを右奥に外してガックリ。尾根越えのアプローチはわずかにキャリーが足りず、悔しいボギーフィニッシュとなった。

2日目の巻き返しを誓う(撮影/田辺安啓(JJ))

昨季までの過去33ラウンドで平均スコア「67.94」をマーク。オーバーパーをたたいたことも、この日が2回目という好相性の地でいきなり暫定首位とは8打差がついた。「しっかりといいプレーができればアンダーパーで回れると思うので、そこに早く持っていけるように」と話し、変わらぬ足取りで練習場に向かった。自分を奮い立たせる成功体験は、十分すぎるほど積み重ねてきた舞台だ。(アリゾナ州スコッツデール/亀山泰宏)

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