ガーシー参院議員の懲罰委員会、第1回は3分で終了 次回は21日 オンラインでの出席認めず

参院懲罰委員会(鈴木宗男委員長)が10日開かれ、国会に一度も出席していないNHK党のガーシー参院議員(51)に対する処分の是非や内容の審査が始まった。この日は、ガーシー氏の懲罰委付託を決めた尾辻秀久参院議長(82)から理由を聴取し、3分ほどで終了。その後の理事会で、次の懲罰委が21日に開催されることが決まった。

懲罰委員長の鈴木宗男参院議員(75)は、次回懲罰委でガーシー氏本人の弁明機会を求めるかどうか回答を求める書面を、NHK党の浜田聡参院議員(45)とガーシー氏の公設秘書に手渡した。一方、NHK党の立花孝志党首(55)が求めていたガーシー氏のオンラインでの弁明は認めないとした。

鈴木氏は記者団に「意見があるなら出てきて言っていただきたい。国民から選ばれた国会議員なんだから、出てきて言うのが約束事」とクギを刺した。ガーシー氏がSNSなどで、鈴木氏を批判する投稿をしていることにも触れ「反応しないし、関心がない。同じ土俵には立たない」と〝既読スルー〟した。

尾辻氏は1月30日、ガーシー氏に7日以内に国会出席を求める「招状」を発出。期限となっていた8日、ガーシー氏は参院本会議を欠席し、招状を事実上拒否した。同日の本会議終了後に議院運営委員会理事会が開かれ、全会一致でガーシー氏を懲罰委に付託するよう尾辻氏に申し入れ。尾辻氏は、懲罰委員会への付託を決めた。

国会法では、議員が正当な理由がなく召集日から7日以内に応じない場合は議長が招状を発出。受け取って7日以内に出席しない場合、懲罰委員会に付されると定められている。

2013年に参院の許可を得ず北朝鮮に渡航し、30日間の登院停止となったアントニオ猪木参院議員が懲罰委にかけられて以来10年ぶりの開会。招状を受け取りながら国会に登院しなかったことを理由に、懲罰委員会に付されるのは初のケースとなった。

懲罰は重いものから除名、登院停止、議場での陳謝、戒告がある。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

© 株式会社神戸新聞社