厚木市から宮ケ瀬湖へと続く県道64号では、清川村役場を過ぎたあたりから道路の冠雪が深くなり、上り坂ではワゴン車などが立ち往生した。
相模原市緑区方面に向かっていた運送業の男性は「スタック(タイヤが雪にはまり車が動かなくなる)していた車を助けているうちに自分が動けなくなってしまった」。スタッドレスタイヤは装着していたが、タイヤの回転で踏み固められた雪の上で空転を続けた。救助に手を貸した飲食業経営の飯原亮さん=厚木市=は「この辺りで止まってしまう車があるような気がして」と軽トラックで駆けつけ、車内にあったブランケットをタイヤの下に敷き、車の背後から懸命に押していた。
ワゴン車が転回することもできず上下線をふさいだため、一時は両方向とも数台の車列ができた。宮ケ瀬方面に向かう上り坂で待機していた車が再発進時にスタックするなど、雪道の運転に不慣れな状況がうかがえた。通りがかった厚木消防署の職員らが次々と車を押し、除雪車を要請するなど対応に追われていた。