70年使用のピアノ CFで再生を 玉野・宇野中PTAなど支援募る

宇野中でのピアノ再生を目指し支援を募る岩崎さん(右)と三好さん

 玉野市内の保育園で約70年使われた古ピアノ1台を宇野中(築港)の“ストリートピアノ”に再生させるため、同中PTAと岡山市内の音楽教育グループ・あい音(ね)は、クラウドファンディング(CF)で支援を呼びかけている。新型コロナウイルス禍の中で学校生活を送る子どもたちのためにと発案。新学期から使えるよう、3月末までに届ける予定だ。

 箱形のアップライトピアノ。PTAなどによると、1956年に私立保育園が寄贈を受け、玉保育園(当時)や玉原認定こども園などの市立施設で昨春まで使われた。老朽化などで市は廃棄を視野に管理していたという。

 ピアノの存在を知ったPTA会長の岩崎康博さん(44)=同市=が、知人であい音代表の三好和美さん(44)=岡山市南区=に活用策を相談。コロナ禍前のようには青春を謳歌(おうか)できない子どもたちに、ピアノを自由に使うことで思い出をつくってほしい―と昨秋以降、市や同中と調整しながら実現へ動いてきた。

 CFは山陽新聞社や中国銀行などの「晴れ!フレ!岡山」のサービスを利用し7日に開始。当初目標(35万円)をクリアしており、現在55万円を目指している。支援締め切りは3月13日。計画では、ピアノを校舎1階多目的スペースに設置し、3年間使ってもらう。

 岩崎さんと三好さんは、演奏会や伴奏付き読み聞かせ会などのイベント開催も構想。「地域にとって学校が一層魅力ある空間になればうれしい」と話す。

 詳細や支援は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/unopiano)。カレーハウスCoCo壱番屋の創業者で、玉野ゆかりの宗次徳二さんが応援メッセージを寄せている。

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