2月に権利確定する「配当利回りランキング」トップ5銘柄

投資で得られる利益は大きく分けるとインカムゲイン(Income Gain)とキャピタルゲイン(Capital Gain)に分けられます。インカムゲインは株の配当や不動産の家賃収入などの資産を保有していることで得られる利益のことを指し、キャピタルゲインは資産の価値が買った時より上がり、売却によって得られる利益のことを指します。

投資をする際には、どちらの利益を狙って投資をするのかを考えて、投資先を選択するとよいのではないでしょうか。この記事を読んでくださっている方は、配当収入を重視した投資に興味のある方だと思いますが、配当収入を狙う上で「配当利回り」は調べる必要があります。


高配当利回り銘柄

配当利回りは、株主が購入した時点の株価に対して、年間で受け取れる配当金の割合を表しています。「一株あたりの配当金 ÷ 株価」で計算することができ、利回りが高い株式であるほど高配当な銘柄であると言えます。

銘柄にもよりますが、日本株では配当以外に株主優待も狙うことが出来ます。配当も優待も、家計の足しになったり、生活を豊かにしたりするものだと言えるでしょう。

今回は、2月に権利確定月を迎える銘柄の、配当利回りランキングを紹介します。
※配当利回りは2023年1月末時点でのデータとなります。

【1位】ヨンドシーホールディングス(8008)

配当利回り:4.64%

ヨンドシーホールディングスは、主力のジュエリー事業、ODMに取り組むアパレルメーカー事業、小売店をチェーン展開するデイリーファッション事業の3つを中心に展開している企業です。「4℃」のブランド価値向上と次の成長を担う事業の開発、人材の育成にも取り組んでいます。

株主優待は100株以上保有で株主優待券(2,000円分)か、4℃オリジナルQUOカード(500円分)、日本水フォーラムへ の寄付(1,000円分)が選べます。500株以上保有だと株主優待券(5,000円分)かCanal4℃ジュエリー、日本水フォーラムへの寄付(3,000 円分)から選ぶことができるなど、保有株が1,000株以上、3,000 株以上、5,000株以上と増えていくと株主優待の内容も変わっていきます。
参照:ヨンドシーホールディングス「株主優待内容の決定に関するお知らせ」

【2位】バロックジャパンリミテッド(3548)

配当利回り:4.47%

主力ブランドである「MOUSSY(マウジー)」はファッションの製造小売(SPA)として注目される、ギャル系ファッションの火付け役。「AZUL BY MOUSSY」や「ENFOLD」、「SLY」など幅広い層をターゲットとするブランドを持っており、顧客の潜在的なニーズを店員がキャッチできることを強みとしています。バロックジャパングループの企業理念は「挑戦」で、海外市場にも進出し、ECという新たなチャネルも開拓した企業です。

株主優待は、同社の日本国内の店舗(一部除く)及び通販サイトで利用できるクーポンで、半年に1回もらうことができます。保有株数が100株以上で2,000円分のクーポンを上期と下期に1枚ずつ年間4,000円相当、200株以上保有で上期に2枚、下期に1枚の年間6,000円相当、500株以上保有で上期と下期に2枚ずつ年間8,000円相当もらえるので、最も利回りが高いのは100株保有となっています。
参照:バロックジャパンリミテッド「株主優待制度」

【3位】シー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687)

配当利回り:3.96%

CVS・BAY HOTEL 本館や新館(千葉県市川市)、BAY HOTEL 浦安駅前(千葉県浦安市)、BAY HOTEL 東京浜松町(東京都港区)、秋葉原 BAY HOTEL(東京都千代田区)、東京有明 BAY HOTEL(東京都江東区)など、千葉・東京湾岸に展開するホテル事業のほか、マンションフロントサービス事業、クリーニング事業、コンビニエンスストア事業などを展開している企業です。足元では入国制限の上限撤廃や全国旅行支援などが追い風に。

株主優待は年2回。2月は成田スカイウェイBBQ(CAMP)のネット予約時に使用可能な株主限定割引プラン申込1枚と、同社運営の全ホテルで利用できる2,000円相当の宿泊割引優待券が100株以上保有で2枚、200株以上の長期保有株主には3枚もらえます。8月は同社運営の全ホテルで利用できる1,000円相当の宿泊割引優待券が100株以上保有で2枚、500株以上で4枚もらえます。条件がやや複雑なので、検討される際は公式サイトでご確認ください。
参照:シー・ヴイ・エス・ベイエリア「株主優待制度のご案内」

【4位】三陽商会(8011)

配当利回り:3.93%

1943年に繊維製品の製造販売を目的として設立された老舗企業で、1965年からはバーバリー社製のコートの販売を開始するなど、総合アパレル化を推し進めてきましたが、2015年に屋台骨だったバーバリー社とのライセンス契約が終了したことで苦しい時期を迎えます。

2020年に社長に就任した大江伸治氏のもと構造改革に取り組んでおり、「MACKINTOSH PHILOSOPHY」や「MACKINTOSH LONDON」、「Paul Stuart」など戦略ブランドに集中投資しています。2023年2月期の配当予想を修正し、前期比および前回予想比で増配(復配)を発表しています。

100株以上保有で、春と秋に東京会場にておこなわれる優待セールの招待券がもらえます。同社のブランドが好きな方には魅力ある株主優待ですね。
参照:三陽商会「株主優待制度」

【5位】中本パックス(7811)

配当利回り:3.89%

1941年に中本実氏が台湾で紙販売を目的として創業。印刷加工(グラビア印刷)、ラミネート加工(ドライラミネート)、コーティング加工及び成型加工による製品の販売などを手懸けています。特にシート(100µ以上)の印刷、ラミネートにおいて国内トップシェア。一般的な印刷に比べノウハウを必要とするフードパックや食品トレーなどの印刷は安定した需要があり、PETシートやフィルム、専売する合成紙のNブランドは海外事業の拡大でも成長が期待されます。

株主優待は100株以上でQUOカード1,000円分、200株以上保有でQUOカード2,000円分がもらえます。QUOカードはコンビニなどでも使え、ほぼお金のようなものだと考えると優待を加えた利回りは約4.5%とかなり魅力的な水準です。
参照:中本パックス「株主優待制度の変更(拡充)に関するお知らせ」


利回りにフォーカスを当てて2月の高配当銘柄を5つ紹介しました。投資させる際はご自身で利回り、決算、チャート、そして何を狙ってこの銘柄に投資するのかを考慮して投資してみてください。

2月6日週「マーケット動向」おさらい

足元では2月3日(金)に発表された米雇用統計の結果を受けて、FRBによる早期の利上げ停止や年内の利下げ転換の観測が後退したことが相場の重しとなっているようです。

1月の米雇用統計は、失業率が予想3.6%に対して結果が3.4%と53年ぶりの水準に。非農業部門雇用者数も予想19.0万人増に対して結果は51.7万人増と予想を大きく上振れています。失業率もですが、雇用者数が市場予想を大幅に上回りインパクト大でした。ドル円相場ではドルが買われ、大台の130円をあっさりと回復しました。

一方でリセッション懸念の後退から、底堅さも見せているともいえます。

2023年はソフトランディングするという見方や、まだ下げるという見方など、専門家でも意見が分かれており、難しい相場だといえるかもしれません。政策次第ではあるものの、個人的には2023年は逆業績相場の大きな下げが来るのではと考えています。そうなれば、高利回り銘柄の買いのチャンスの場面となるのではないでしょうか。

老後の自分や家族の生活は自分で守る、自分だけでなくお金にも働いてもらわなければいけない、投資はやらなければいけない時代といえます。投資は時間を味方につけることもできるので、若い方にもぜひ早いうちから投資を始めて、資産形成をしていっていただきたいと思います。

この記事が皆様の投資の一助になると嬉しいです。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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