一日も早い全面解除を 避難拡大で説明会 糸魚川市来海沢

 糸魚川市は11日から4月下旬まで、一昨年3月に地滑り災害が発生した来海沢地内の県道西側地区への避難指示の範囲を拡大している。10日に同市水保の西海地区公民館で開かれた住民説明会では、参加者から避難指示の全面解除に向けた対策工事推進などを求める声が上がった。

地域住民約20人が参集。県や市などの担当者から避難指示の範囲拡大、対策工事の進ちょく状況について説明を受けた

 避難指示の範囲拡大は、融雪期における地域住民の安全確保が目的。対象は避難指示が継続している2世帯6人を含む計6世帯17人で、発令後も日中の立ち入りはこれまで同様に許可する。昨冬の融雪期でも同様の措置が取られている。
 地滑り防止対策工事の進ちょくについては、本年度は「本復旧対策」が進み、水抜工(集水井、ボーリング暗渠工)、3カ所ある谷止工のうち2カ所を完了するなどした。
 説明会には地域住民約20人が参集。県や市などの担当者から対策工事の進ちょく状況や避難指示範囲拡大について説明を受けた。質疑応答の後、松澤英夫・来海沢区長は閉会で「(地滑り災害に伴う)避難からもうすぐ3年目。一日も早い全面解除を願っている。ご尽力を」と求めた。

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