美作市林野の安養寺で11日、子ども会陽が3年ぶりに開かれ、市内外の小学生と幼児55人が真木(しんぎ)の争奪戦を元気いっぱい繰り広げた。
マスクを着け、男児はまわし、女児はさらしや体操服姿で参加。学年ごとに副真木が繰り返し投下されると、激しく奪い合った。本真木は幼児、低学年、中学年、高学年の4本用意され、横田弘雲住職(60)が「わっしょい、わっしょい」と声を上げる子どもたちに投げ入れると、熱気は最高潮。真木に手を伸ばしたり、放すものかと抱え込んだりして大激戦を見せた。
高学年は岡山市立豊小6年小林迅君(12)が福男になり「手がへろへろ。絶対に取るという気持ちだけだった。むちゃくちゃうれしい」と喜んだ。
子ども会陽は争奪戦の体感の機会を取り戻し、伝統行事を次世代につなげる狙いで再開した。大勢の裸衆による夜の会陽(美作市重要無形民俗文化財)は新型コロナウイルス拡大防止のため、3年連続で中止した。
他の福男、福女は次の皆さん。(敬称略)
近重翔真(岡山市・福浜小3年)梶原碧人(同・山南学園2年)芳川千夏(同・アートチャイルドケア岡山新保保育園)