スコットランドのセルティックでゴールを量産している古橋亨梧。
残念ながらカタールワールドカップ出場は逃したがその能力に疑いの余地はなく、日本代表の森保一監督も注目しているFWの一人だろう。
そんな古橋は、中央大学の出身。そこで今回は、クレバーな名選手を多く輩出してきた中央大学サッカー部の出身選手で「ベストイレブン」を組んでみた。
GK:シュミット・ダニエル
2013年度卒
東北学院高校から中央大学へ進学。1年次から3年次まで川崎フロンターレの特別指定選手となったが、2014年にプロ入りしたのはベガルタ仙台だった。
ロアッソ熊本、松本山雅FCへの期限付き移籍で出場機会を得て、仙台でもレギュラーポジションを獲得。
2019年夏に移籍したシント=トロイデンでも正GKの座をものにし、日本代表としてカタールワールドカップに出場した。
DF:渡辺剛
2018年度卒
以前多かったFC東京U-15→山梨学院高校のルートから中央大学へ。
2019年にFC東京でプロ入りすると1年目の途中からセンターバックのレギュラーとなり、東京五輪世代の代表にもたびたび招集された。
2021年12月にベルギーのコルトライクへ移籍。今季はここまでリーグ戦全試合にフル出場しており、2019年のE-1選手権以来の日本代表入りが期待される。
DF:鎌田光夫
1960年度卒
中央大学サッカー部が誇るレジェンドの一人(※上記動画で喜びを表しつつも審判団に深く礼をしている5番の選手)。
大学卒業後は名門・古河電工に加入。数々のタイトル獲得に貢献したほか、日本が銅メダルに獲得した1968年のメキシコ五輪ではスイーパーとして全6試合にフル出場し、歴史的快挙に寄与した。
2007年に日本サッカー殿堂入りを果たしている。
DF:沢田謙太郎
1992年度卒
1995年にJリーグ参入を果たした柏レイソルでの活躍が印象深いDF。
当時、加茂周監督率いていた日本代表で4試合に出場。1999年に移籍したサンフレッチェ広島でも主力を担った。
引退後は広島で長く育成年代の指導者を務め、2021年10年に城福浩監督が退任した際はトップチームの監督も務めた。現在の役職はアカデミー部長。
MF:永木亮太
2010年度卒
中学・高校は川崎フロンターレのアカデミーに在籍。中央大学を経て2011年に湘南ベルマーレへ加入すると、1年目からレギュラーとして活躍した。
翌2012年に就任した曺貴裁監督のもとでさらなる成長を遂げ、2016年には日本代表へ招集。
鹿島アントラーズで6年間プレーした後、2022年に湘南へ帰還。昨季途中から名古屋グランパスへ期限付き移籍したものの今季は湘南へ復帰している。
MF:中村憲剛
2002年度卒
中央大学出身のJリーガーといえばこの人を思い浮かべる人も多いはず。
大学4年次にキャプテンとしてチームの1部復帰に貢献すると、2003年に川崎フロンターレへ加入。日本代表として南アフリカワールドカップに出場するなどピッチ内での活躍に加え、ピッチ外でもクラブのフィロソフィーを体現し「バンディエラ」と呼ばれた。
川﨑一筋のまま2020シーズン限りで現役を引退。現在は川崎のFROや日本サッカー協会のロールモデルコーチ、解説者など多忙な日々を送っている。今年、S級コーチ養成講習会を受講予定。
MF:小城得達
1964年度卒
名前の読みは「ありたつ」。鎌田光夫と同じく1968年メキシコ五輪で日本が銅メダルを獲得した際の主力メンバーだ(※上記動画では逞しい背中がチラリと映る9番の選手)。
当時のスター選手の一人で、身長178cmの引き締まった身体に高い技術を備え、FWからDFまでどこでもこなせる日本歴代でも屈指のオールラウンダーだった。
現役時代は広島出身ということもあり東洋工業一筋。引退後は同チームの監督や広島県サッカー協会会長などを務め、2006年に日本サッカー殿堂入り。2017年には旭日双光章を受章している。
MF:金田喜稔
1979年度卒
「キンタ」の愛称で知られた80年代の日本最強ドリブラー。
高校まで過ごした広島で徹底的にドリブル技術を磨き、中央大学へ進学。2年次に早くも日本代表へ招集され、1977年6月の韓国戦でデビュー。いきなり初ゴールを決めてみせた。19歳119日はいまだに日本代表の最年少得点記録だ。
大学卒業後は日産自動車でプレーし、Jリーグ開幕を前にした1991年に現役を引退。その後は解説者に加えサッカーの普及や指導の現場で活躍している。
FW:福田正博
1988年度卒
「ドーハの悲劇」により中央大学出身初のワールドカップ出場を惜しくも逃したストライカー(※2010年の中村憲剛が初出場)。
1989年に加入した三菱重工(※のちに三菱自動車へ移管)で日本代表入り。1992年にはハンス・オフト監督のもとダイナスティカップやアジアカップでの優勝に大きく貢献した。
所属の浦和レッズでも1995年にJリーグ得点王を獲得。引退後は指導者となったが近年は主に解説者として活躍している。
FW:古橋亨梧
2016年度卒
今季、スコットランド・プレミアリーグの得点ランキングで首位を快走する28歳。
興國高校から中央大学を経て2017年にFC岐阜でプロ入り。当時はドリブラーだったが、大木武監督のもとでシュート技術を磨きアタッカーとして成長。2018年夏に移籍したヴィッセル神戸でアンドレス・イニエスタなど優れたパサーと組み、点取り屋としての才能が開花した。
アンジェ・ポステコグルー監督のセルティックでもその得点力を存分に発揮しており、ステップアップが期待される。
FW:加藤陸次樹
2019年度卒
最後は、期待も込めて25歳のストライカーをチョイス。名前は「むつき」と読む。
埼玉県熊谷市出身ながら高校年代はサンフレッチェ広島ユースに所属。中央大学を経て2020年にツエーゲン金沢でプロ入りし、1年でセレッソ大阪に引き抜かれた。
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昨季は前年まで大久保嘉人がつけていた20番を継承。激しいポジション争いの中でチーム最多の6ゴールを記録し、ルヴァンカップでも5ゴールを決め2年連続の決勝進出へ導いた。