荒牧陽子さん 11年ぶり古里公演 4月「とびきり楽しい歌声を」

「歌手デビューを夢見て上京したけど、今はものまねに感謝している」と話す荒牧さん

 圧倒的な歌唱力で“歌まね女王”と呼ばれる歌手荒牧陽子(42)=岡山市出身=が4月2日、岡山市民会館(同市北区丸の内)でコンサートを開く。歌手・ものまねタレントの松浦航大(29)とのジョイント公演。11年ぶりの古里でのコンサートに「とびきり楽しい歌声を届けたい」と張り切っている。

 石川さゆり、倖田來未、MISIA、YOASOBI…。昭和から令和までバラエティー豊かな歌姫の名曲を、抜群の声域の広さと表現力で本人さながらに歌い上げる。その実力は折り紙付きだ。

 小学生の頃、父親に連れられカラオケ喫茶に通い、地元のカラオケ大会や「NHKのど自慢」に出場。シンガー・ソングライターの大黒摩季に憧れた。就実高卒業後、歌手を志し20歳で上京。さまざまなオーディションを受けつつ、“裏方”として始めたカラオケの歌唱サポート機能「ガイドボーカル」の仕事が、アーティストにそっくりと話題に。30歳でものまね歌手に転身し、テレビやイベントに引っ張りだこになった。

 多忙を極めたことで体調不良となり、2013年に一時休養した。4年後に本格復帰すると「こんなに多くの方が待ってくれているとは思わなかった」。応えるように、現在はバラエティー番組やライブへの出演など精力的に活動する。

 岡山よりも東京暮らしの方が長くなったが、「帰ると気持ちは昔に戻る。自然と岡山弁になるんです」と笑う。19年には自分の声で昭和の名曲をカバーしたアルバムをリリース、最近はアニメキャラクターの声まねも披露するなど、さらに表現の幅を広げている。「何にでも挑戦していきたい。岡山の皆さんに自慢に思ってもらえるような存在になれたら」

 公演では動画投稿サイト・ユーチューブなどで共演する松浦とタッグを組む。「老若男女、幅広い人に来てほしい。松浦君とコラボした未公開の曲にも注目して」とアピールする。

 午後4時半開演。4500円。未就学児は1人まで膝上鑑賞無料。問い合わせは夢番地(086―231―3531)。

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