メタップス<6172>、MBOで株式を非公開化

メタップスは13日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。山﨑祐一郎社長が設立した買収目的会社のOdessa12(東京都世田谷区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、全株式の取得を目指す。中核事業と位置付けるフィンテック領域を巡っては金融・非金融の垣根を超えた競争が激化する中、新規事業開発を含めて再成長に向けた各種施策を実行するためには、短期的な業績変動にとらわれない経営体制として非公開化が必要と判断した。買付代金は最大約149億5500万円。メタップスはTOBに賛同している。

買付価格は1株につき889円で、TOB公表前営業日の終値642円に38.47%のプレミアムを加えた。買付予定数は1682万3167株。買付予定数の下限は所有割合66.67%にあたる1099万5400株。メタップス創業者で筆頭株主の佐藤航陽氏は所有する全株式12.83%をTOBに応募する予定。

買付期間は2月14日~3月29日。決済の開始日は4月5日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

Odessa12はメタップスの全株式を取得し、完全子会社化した後、メタップスを吸収合併する予定。

メタップスは2009年にモバイルSEO(検索エンジン最適化)を中心としてマーケティングサービスの提供を目的にイーファクターとして設立。2011年に現社名に変更。2015年に東証マザーズに上場した(2022年4月に東証グロースに移行)。現在はファイナンス事業とマーケティング事業を経営の2本柱とする。ファイナンス事業では法人向け決済のほか、「会費ペイ」「チケットペイ」「イベントペイ」などのフィンテック関連を重点分野としている。

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