竹中工務店、万博会場建設に先立ちオンデマンドバス貨客混載実証に参画

株式会社竹中工務店(以下、竹中工務店)は、大阪市高速電気軌道株式会社(以下、OsakaMetro)が実施するオンデマンドバスの貨客混載の実証実験に参画する。2月10日付のプレスリリースで明かした。

竹中工務店と株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、貨客混載輸送「建設MaaSオンデマンド移動&搬送」実証実験を、2020年11月から共同で実施してきた。同実証は、竹中工務店の社有車を活用した企業内ライドシェアによるものだ。

竹中工務店とドコモ、建設MaaSの実証を大阪で開始 AI運行バスで貨客混載の検証

竹中工務店とドコモが5日、ドコモの「AI運行バス」システムを活用する、建設現場における需要に応じた「建設MaaSオンデマンド移動&搬送」実証実験において、貨客混載輸送の検証を大阪市内で実施することを発表した。「建設MaaS」とは建設中の交通・物流・サービスに関する課題解決をしながら、完成後のまち...

また、2021年12月~2022年9月には、ドコモグループの法人事業を担うNTTコミュニケーションズ株式会社とも連携。運行エリアを大阪府下に順次拡大しながら、モノだけの搬送予約も可能とする貨客混載アプリを2022年春に開発した。これにより、実際の作業所など事業拠点への移動や搬送で利活用しながらのオンデマンド貨客混載輸送による建設会社の働き方改革、生産性向上に対する効果を検証している。

今回の実証は、株式会社大林組、鹿島建設株式会社、清水建設株式会社、大成建設株式会社と共同で、2月14日~16日に実施する。実証の目的は、2025年大阪・関西万博会場の建設工事が今年春から開始されるのに先立ち、会場である夢洲への建設作業員や資機材の輸送について実車検証を行うことだ。さらに、夢洲へ乗り入れる工事関係車両の削減や交通渋滞の緩和を目指している。

具体的な実施内容としては、建設会社の社員が貨客混載ウェブアプリから大阪市内の乗車場所・時刻や人数、積載する荷物を登録する。そして、予約に基づいてオンデマンドバスを配車、AIが生成した最適ルートを乗り合いで運行するという流れだ。合わせて、同実証を通して、実際の工事を想定しバス車内に資機材などを積載して運行し、オンデマンドバスを活用した貨客混載輸送の実現による利便性・快適性向上を目指す。

なお、同実証には、オンデマンドバスAI配車システムにドコモの「AI運行バス」、貨客混載予約には同システムとAPI連携する竹中工務店の「建設MaaS」貨客混載アプリを利用して実施する。「AI運行バス」には、株式会社未来シェアが開発したSAVS(Smart Access Vehicle Service)が利用されている。

(出典:竹中工務店 Webサイトより)

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