半導体人材確保へ連携確認 県内産官学組織 初の対面総会

人材確保に向けて産官学の連携強化を確認したながさき半導体ネットワークの総会=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 県内の半導体産業活性化を目指す産官学組織「ながさき半導体ネットワーク」の本年度総会が13日、長崎市内であり、人材育成、確保に向けて、相互の連携を強化する方針を確認した。
 同ネットワークは昨年2月に発足。県内の半導体関連企業7社と教育機関、自治体など計20企業・組織が加盟している。新型コロナウイルス感染防止のため、これまでの会合はオンラインのみだったが、初めて対面方式での総会を開き、約50人が出席した。
 県によると、世界的な半導体需要の増加に伴い、県内でも半導体関連企業の増設が相次ぎ、人材育成、確保が課題となっている。中島寛会長(佐世保高専校長)は、全国各地で産学官の連携が加速している現状に触れ「本ネットワークを核として喫緊の課題である人材育成、確保に取り組む」と強調した。
 佐世保高専は本年度から新たに始めた半導体人材育成に向けた教育内容を報告。半導体に関する講義を新設したほか、県内企業と協力し、工場見学や社員講師の招待などの取り組みを紹介した。企業からは県内人材の雇用に向け、地元での知名度向上の必要性を指摘する意見が多く挙がった。


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