強豪カージナルス モゼリアック編成本部長と2025年まで契約延長へ

日本時間2月14日、「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者は、カージナルスとジョン・モゼリアック編成本部長の2025年シーズンまでの契約延長が成立間近となっていることを伝えた。現在54歳のモゼリアックは今季が現行の3年契約のラストイヤー。2007年オフにGMに就任して以降、15年連続レギュラーシーズン勝ち越しと安定した成功を収め続けており、その仕事ぶりに「満足している」と話していたビル・デウィットJr.会長は来季以降も引き続きモゼリアックにチームを任せることを決めたようだ。

モゼリアックは1993年に誕生したロッキーズで球団スタッフとしてのキャリアをスタート。当時ロッキーズでGM補佐を務めていたウォルト・ジョケッティが1995年にカージナルスのGMに就任した際、ジョケッティとともにカージナルスに加わり、スカウティング部門を担当してアルバート・プホルスやヤディアー・モリーナといった未来の名選手のドラフト指名に携わった。その後、GM補佐に昇格し、レッズやアストロズのGM候補として名前が挙がったこともあったが、2007年オフにジョケッティの解任に伴ってGM就任。カージナルスがレギュラーシーズンで負け越したのはワールドシリーズ制覇翌年の2007年が最後であり、モゼリアックがフロントオフィスのトップに立って以降、1度も負け越していないということになる。

デウィットJr.会長はモゼリアックのことを「球界でトップクラスの人物」と最大限に評価。「我々のために素晴らしい仕事をしてくれている。私は彼の編成本部長としての能力の大ファンなんだ」とまで語っており、モゼリアックとの契約を延長することに迷いはなかったと思われる。

現在はアダム・ウェインライト、ポール・ゴールドシュミット、ノーラン・アレナドらをチームの核とし、その周辺に多くの有望な若手選手を揃える形でロースターを編成。5番打者のプホルスと正捕手のモリーナが抜けた穴は5年8750万ドルでライバル・カブスの正捕手ウィルソン・コントレラスを獲得して埋めた。2011年を最後にワールドシリーズ制覇から遠ざかっている点に不満は残るものの、モゼリアックのもとで育成と勝負を両立したカージナルスの安定した強さは今後も続いていきそうだ。

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