国道2号大樋橋西 立体化が完了 上下とも2車線、23日全面開通

立体化工事が進む大樋橋西交差点付近。高架橋は現在、写真右側に向かう上りを2車線、下りは1車線の利用としている=1月

 国道2号岡山バイパス大樋橋西交差点(岡山市南区)付近の渋滞対策として国土交通省が進める立体化工事が完了し、23日に交差点をまたぐ高架橋が全面開通する。現行の3車線を4車線化して上下線とも2車線が使えるようになり、国交省岡山国道事務所は「車両の流れはさらにスムーズになる」とする。

 高架橋はスロープ部分を含めて全長約300メートル。段階的に利用を進め、現在は3車線のうち2車線を兵庫方面に向かう上り線、1車線を広島方面の下り線としており「上り線はラッシュ時を含めて渋滞がほぼ解消されている」と同事務所。今回は上り線のうち南側の1車線を下りに切り替え、北側に新たに上り線を増設して4車線化。23日午前5時から利用を開始する。

 これに伴い平面部分を走る側道についても2車線の下り線を1車線に変更。上り線は1車線を維持する。

 大樋橋西交差点は北側を走る国道180号岡山西バイパスと交わり、朝夕のラッシュ時を中心に渋滞が慢性化。同省による2018年の調査では、交差点を先頭に下り線で最長12キロの渋滞が確認された。立体化工事は20年度に着手し、22年4月に2車線、同10月に3車線としていた。

 立体化は同省による岡山環状南道路整備事業の一環。立体化を含めた総事業費は353億円で24年度末までの完成を目指している。

 国道2号の渋滞対策を巡っては、大樋橋西交差点から西側にある岡山市南区古新田―倉敷市新田の約10キロ区間でも高架化が計画されており、同事務所は「両市間のアクセス向上に向けて取り組みを加速させたい」としている。

立体化工事が進む大樋橋西交差点付近。高架橋は現在、写真下側に向かう上りを2車線、下りは1車線の利用としている=昨年12月

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