ジョアン・ミル「自分のバイクのように感じられたが、進歩を遂げる必要がある」/2023MotoGPセパン公式テスト

 2月10~12日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでMotoGPセパン公式テストが行われ、スズキからホンダに移籍したジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)は3日間に計134ラップをこなして総合19位で終えた。

 ミルは、スズキのMotoGP撤退に伴い、チーム・スズキ・エクスターから移籍してきた。レプソル・ホンダ・チームに加入し、マルク・マルケスとチャンピオン経験者コンビとして2023年から再起を図る。

 バレンシアテストに続き、ホンダRC213Vへの乗り換え作業を行い、2023年に使用するパーツ類の評価も行っていった。マシンに完全に慣れるにはもっと時間が必要だというが、さまざまなセッティングを試し、速く安定したラップを刻むことを目標に取り組んだ。ブレーキングとコーナーの進入では、日を重ねるごとに速さを身につけ、ライディングを楽しめるようになったようだ。

ウエットのなかRC213Vを駆るジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGPセパン公式テスト2日目

 ミルは初日から53周をこなして、1分59秒832を記録して17番手となった。2日目にはドライとウェットのミックスコンディションで難しいセッションの中、1日目よりも少ない周回数だったにも関わらず1分59秒632と自己ベストタイムを更新した。

 さらにテストを進めるミルは、3日目には大きくタイムを更新する。セッション中ほとんどの時間がドライコンディションで行われ、45周回をこなして1分58秒784をマークした。自己ベストタイムを0.848秒上回り、総合12番手で3日間のテストを終えた。

 次回は3月11~12日に、ポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベに場所を移して公式テストが行われる。ホンダで経験が長いマルケスと中上貴晶、そして同じくスズキから移籍してきたアレックス・リンスとともにRC213Vのセットアップを決めることになる。

ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGPセパン公式テスト

■レプソル・ホンダ・チームジョアン・ミル(総合12位)
「初日は確かに厳しかった。多くの周回を重ね、多くのことを試した。バレンシアテストに比べて大きな進歩はないが、いくつかのステップを踏んだよ。バイクに順応中だけど、今のところうまくいっていると思う。技術面やライディングに関して、処理すべき情報がたくさんある。この最初のステップに満足しなければならないが、前進し続ける必要がある」

「2日目の雨は残念だった。ドライで数周しか走れなかったし、計画を完全に変更しなければならなかったからね。それでも僕たちはできることを最大限に活用し、雨の中で何周か走ることができたから、フィーリングはそれほど悪くなかった。初日より速かったし、ホンダで快適だと感じている」

「テストでの進歩には満足している。3日目は自分のバイクのように感じられ、良い方法で乗れるようになった。レプソル・ホンダ・チームは、この3日間を通して非常にうまく機能した。確かに進歩を遂げる必要があるけど、毎日前進し、目標に近づき、より快適になっている。ホンダのスタイルにより適応し、ライディングを楽しんでいる。この3日間で多くのことを学んだよ」

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