フェラーリF1が2023年型『SF-23』をシェイクダウン。ファン500人の前で走ったルクレール「すべてうまくいった」と笑顔

 スクーデリア・フェラーリが2月14日、2023年型F1マシン『SF-23』の発表会を本拠マラネロで行い、同時にフィオラノ・サーキットでシェイクダウンも実施した。

 この日、フェラーリはフィオラノに特別にグランドスタンドを設置し、500人のファンを招いて新車発表会を行った。ファンの前にはレースドライバーのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツ、リザーブドライバーのアントニオ・ジョビナッツィとロバート・シュワルツマンらが登場。別会場では新チーム代表フレデリック・バスールがインタビューに答えた。

 それぞれが新シーズンへの抱負等を語った後、ニューマシン『SF-23』の映像が公開され、その後、シェイクダウンが行われた。フェラーリがローンチデーにシェイクダウンを実施するのは2017年以来のことだという。

 ニューマシンにはまず、バスールのコイントスで選ばれたルクレールが乗り込み、ファンの前で走行。その後、サインツがステアリングを握る予定となっている。

スクーデリア・フェラーリ2023年型F1マシン『SF-23』の発表会に出席したシャルル・ルクレール、マルク・ジェネ、フレデリック・バスール、カルロス・サインツ

 走行し終わったルクレールは、インタビューに笑顔で答え、「いい感じだったよ。すべてがスムーズにいった」と語った。

「ただ、2周走っただけでは、細かいところまでは分からない。それでも最初の感触について、エンジニアに対してフィードバックを行った。マシンはいい感じで走り、スムーズで、すべてがとてもうまくいった」

シャルル・ルクレールがスクーデリア・フェラーリ2023年型F1マシン『SF-23』のシェイクダウンを実施

 フェラーリは2020年にはコンストラクターズ選手権6位まで落ち込んだが、昨年は戦闘力の高いF1-75で、レッドブルとタイトルを争った。しかしフェラーリは、シーズン後半に失速、チームもルクレールもランキング2位と、王座には届かなかった。失意のなか、チーム代表はマッティア・ビノットからバスールへと交代。2023年、チームは新体制で頂点を狙って再び戦う。

「チーム全体がこの新しいマシンに多大な労力を費やしてきたので、初めて目の前でマシンを見ることができて最高の気分だ」とルクレールは語った。

「シーズン開幕が間近に迫っていると感じ、いつもながらわくわくする瞬間だ。今日、ここフィオラノをこのマシンで走り、ティフォシやパートナーとこの体験を分かち合うことができ、とてもうれしかった。でも、テストで本格的に走り始めるまでは、マシンの本当の評価を行うことはできない」

 サインツは「スクーデリアに加入して以来、観客を前にした発表会に出席したのは初めてだったので、ティフォシの前でマシンの初披露をすることができて、素晴らしい気分だった」と述べた。

「このような特別な日に、ここに来てくれたファン、オンラインで参加してくれた世界中のファン全員に感謝する」

「このマシンは、この数カ月間のチーム全員の情熱とハードワークの成果であり、また一歩前進を果たしたように感じる。僕たちの目標は、今までどおり前進し続け、より多くのレースで優勝し、競争力を発揮して、世界タイトルをめぐって戦うこと以外ない。バーレーンのコースを走り、シーズンが始まる日が待ち遠しいよ」

スクーデリア・フェラーリの2023年型マシン『SF-23』とシャルル・ルクレール、カルロ・サインツ、チーム代表のフレデリック・バスール(フェラーリ)
スクーデリア・フェラーリの2023年型マシン『SF-23』/フロント

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