公認争い波乱の予兆?…三反園氏(衆院鹿児島2区)が自民会派入り 党2区支部長は保岡氏が決まったばかり

三反園訓氏

 衆院鹿児島2区の無所属、三反園訓議員が院内会派「自民党・無所属の会」に入ったことを受け、地元の自民関係者に14日、波紋が広がった。党2区支部長に、衆院比例九州の保岡宏武議員が10日決まったばかり。次期衆院選をにらみ「公認争いになるのでは」「混乱するだけだ」と気をもんだ。

 13日現在として更新された衆院ホームページの「会派別議員一覧」には、五十音順に並ぶ自民議員に交じって三反園氏が載った。

 森山裕県連会長は、三反園氏が国会採決で与党案に賛成している点を挙げ、「国会活動としては自民と行動できるとの判断だろう」と説明。一方、保岡氏は「党本部の決定であり、事実を受け止める」と冷静に話す。支部長として「党勢拡大を図り、地域の声を国政に届ける」と訴えた。

 入党を目指す三反園氏にとって追い風とも言える会派入り。予兆は、保岡氏の支部長選任を了承した5日の県連会合に表れていた。

 「三反園氏が野党とは誰も思っていない。誰が公認候補かは(衆院選時に)県連が最終判断する」。関係者によると、通常は公認候補予定者として扱う支部長の選任に当たり、森山氏は公認との区別を強調した。保岡氏就任に異論を唱える県議も「この決め方なら従う」とほこを収めた。

 衆院が解散すれば、森山氏が「自民の公認候補を破った三反園氏の今の任期中の自民入りは難しい」とする状況はなくなる。既に二人による市町村議の取り込み合戦が始まっているとし、地域の混乱を危ぶむ声もある。保岡氏がそのまま公認されるとの見方もあるが、一方で「公認争いが激しくなる」と複数の県議は占う。

保岡宏武衆院議員の自民党鹿児島2区支部長選任を議論する県連の会合=5日、鹿児島市

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