「なぜ“命の値段”が違うんだ!?」9.11被害者補償をめぐる衝撃実話 マイケル・キートン主演『ワース 命の値段』本編映像

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アカデミー賞作品賞受賞作『スポットライト 世紀のスクープ』の製作陣と、名優マイケル・キートンが再びタッグを組んだ実録映画『ワース 命の値段』が、2023年2月23日(木・祝)より全国公開。“命の値段”という衝撃的なタイトルの意味が示される本編映像が解禁となった。

テロ被害者遺族7000人を救うべく闘った弁護士たち

9.11同時多発テロ後、約7000人もの被害者と遺族に補償金を分配するプロジェクトに任命された弁護士がいた――。主演マイケル・キートンがプロデューサーにも名乗りを上げて挑んだ本作で描かれるのは、「“命の値段”をどうやって算出するのか?」という究極の難題と向き合った人々の、知られざる感動の実話だ。

「全員同じ額でいい。娘の命も金持ちの命も同じだ!」

このたび解禁されたのは、「調停のプロ」を自認するケン・ファインバーグ弁護士(演:キートン)が9.11テロ被害者遺族たちに、初めて補償プログラムの説明会を開くシーン。ファインバーグは「限られた補償金を、年齢も職種もバラバラの被害者遺族たちへ、いかに分配するか?」という命題のもと、“計算式”について話しはじめる。

すると、遺族の一人が怒りも露わに「全員同じ額でいい。娘の命も金持ちの命も同じだ!」と大声で訴える。テロ発生からわずか数日後、愛する人の喪失を受け入れられない遺族たちは、その思いを代弁する言葉に沸き立つ。

被害者の“命”を差別化することは、同義的に許されることなのか? そもそも命の“重さ”が財産や身分によって変わるというのか? ――短い映像ながら、その衝撃的な内容に道徳観を揺さぶられるはずだ。

実際、収入に基づいて算出された補償金は、55歳の会社役員で1420万ドル(約18億8,200万円)、25歳の皿洗いの職業で35万ドル(4,640万円)と、年齢と職種で大きく差が生じた(※1月12日時点の換算)。主人公のモデルとなった実在の弁護士ケネス・ファインバーグは、当時の状況について「事件からたった13日で、この補償プロジェクトが始まった。愛する人を失った家族は、まだお金の話はしたくない、この事件に対して感情を吐き出せる場が欲しいのだと感じた」と振り返っている。

人の命に“値段”はつけられるのか? 究極の問いに挑んだ弁護士たちの実話をスクリーンで見届けよう。

『ワース 命の値段』は2023年2月23日(木・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開

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