【佐野】今年で生誕100年を迎えた市ゆかりの作家司馬遼太郎(しばりょうたろう)さんを追悼する「菜の花忌」(同実行委員会主催)が命日にあたる12日、寺中(じちゅう)町の植野地区公民館で営まれた。
司馬さんは、太平洋戦争の終戦前後の約4カ月間、陸軍少尉として佐野に滞在していた。
3年ぶりに執り行われた式典には、金子裕(かねこゆたか)市長や市民ら約60人が出席。敷地内に建つ文学碑の前に、司馬さんが好きだった菜の花を献花した。
その後、いずれも植野小6年芝宮玲月(しばみやりむ)さん(12)、鴛海柚璃(おしうみゆうり)さん(12)、庭田萌々夏(にわたももか)さん(12)が、司馬さんの随筆「二十一世紀に生きる君たちへ」を朗読した。
大朏芳江(おおつきよしえ)実行委員長(77)は「多くの人が来てくれてありがたい。今後も司馬さんの気持ちや思いを引き継いでいきたい」と話した。