土井善晴 推薦! 平野レミの51の食材にまつわるお料理のエッセイ『エプロン手帖』が2月15日に発売!

料理愛好家・平野レミのエッセイ最新刊『エプロン手帖』が本日2月15日(水)にポプラ社より発売された。 本書は、1995年に文化出版局より刊行された『平野レミのエプロン手帖』を大幅に加筆・修正のうえ、新たに原稿を加え再編集した作品。 子ども時代の味覚の記憶から、両親や夫・和田誠との料理にまつわるおいしい思い出まで、食材への敬意があふれるエッセイ集で、自らスタイリング&撮影した写真とともに、53品のオリジナルレシピも収録している。

平野レミの料理の原点は母の味

「私の料理の原点はやっぱり母の味でした」

と平野レミは言う。 母親が料理する姿を見て自然と料理が好きになり、父親の影響を受けてさまざまな食べ物に出会ってきた。 いまでは料理愛好家として大活躍のレミだが、もともとはシャンソン歌手。料理の世界に飛び込むきっかけは、夫・和田誠の友人の一言だったという。 本の「おわりに」では、

「いつの間にか料理の仕事が増えたけれど、私はいつまでもアマチュアのつもり。台所にいることが好きな主婦です。専門用語もあまり知らないし、お料理はたいてい自己流です」

と書いており、いつまでも初心を忘れない心構えが窺える。 そして、こう続ける。

「自己流でデタラメのようでも、これとこれを組み合わせるとこんな味になる、ということは慣れてくるとなんとなくわかるようになります」

一見、自由すぎるように思えるレシピにも、レミなりの根拠がある。 『エプロン手帖』には、そんなレミの発想の根源と、食材への敬意や愛情がぎゅっと詰まっている。

収録されている料理の写真はすべてレミが撮影

料理にあわせる食器は私物、バックには和田誠デザインのポスターを敷くなど、スタイリングもご自身で行なった。使ったカメラはハッセルブラッド。撮影助手は和田誠。出勤前の和田誠と一緒に料理の写真を撮ったことがとてもいい思い出になっているとのこと。

▲広東うなぎ

▲ピーマンポタージュ

▲蛤の丼蒸し

▲アボカドグラタン

▲にんじんシャーベット

料理研究家・土井善晴 推薦

料理研究家・土井善晴も本書を推薦。

「恐るべし平野レミ。真っ直ぐ素直にたがを外してものを観る。世間に媚びず昂ぶらず超純粋な情動は、すでに不敵なアイデアなのである」(土井善晴)

まるでレミさんが語りかけてくるような読み心地のエッセイ

※本文より抜粋

「17歳のときに、はじめて大勢の人の前に出て歌った。どうしようどうしようと緊張していたら、『客席にいるのはみんなじゃがいもだと思えばいいのよ』と先生が安心させてくれた。でも、それはお客さんに失礼だし、じゃがいもにも失礼なような気がする。じゃがいもは主食にもおやつにもなるし、ビタミンBとCがいっぱいあっておいしくて、立派な人なのである」(「じゃがいもは立派な人なのです」より)

「初夢で縁起がいい『一富士・二鷹・三なすび』という言葉を子どものころから知っていたけど、最後のなすびというのがよくわからなかった。富士山は美しい山だからわかる。鷹は強くてかっこいい鳥だからわかる。なすになると急に調子が狂うような気がした。実は今でもよくわからない。三トマトじゃいけないのかしら」(「一富士・二鷹・三なすび」より)

魚から肉、野菜、果物まで、51品の食材にまつわるエッセイとレシピが盛りだくさん

※目次抜粋

・かつおぶしを削る音

・安くておいしい、いわしはえらい

・味噌汁の王者はなんといってもわかめです

・鶏肉嫌いの料理研究家

・おからを侮っちゃいけません

・毎日お味噌汁

・父とそば、私とうどん

・じゃがいもは立派な人なのです

・わが家のカレーの特徴

・小さい頃に食べたトマトの味

・ピーマンで真剣勝負

・かぼちゃを食べない夫

・アボカドは風変わり

・梅干はわが家の常備品

・火も包丁も使わないデザート

なお、シリーズ既刊も好評発売中。

▼家族と料理について書いた1巻目『家族の味』

Amazon>> https://www.amazon.co.jp/dp/4591169693

▼第9回料理レシピ本大賞エッセイ賞も受賞し、子育てと料理について書いた2巻目『おいしい子育て』

Amazon>> https://www.amazon.co.jp/dp/4591172503

それぞれロングセラーとなっている。ぜひ一緒に楽しんでいただきたい。

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