新カラー続々のGen3初年度フォーマット発表。全12戦28レースで“耐久カップ”も2戦開催に/RSC

 新たに“Gen3”と呼ばれる車両規定を導入し、新時代を迎えるRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップが、その初年度となるレースフォーマットを発表。全12戦にまたがる28レースの開催が確定し、名物のコドライバー登録を含む“耐久カップ”戦が、2018年以来初めての複数開催となる2戦を設定する。

 コロナ禍により伝統的なスーパースプリントの見直しなど、レースフォーマットにも少なからず影響を受けてきたRSCは、この2023年に向け各開催地の特性に合わせた微調整を実施。開幕の『ニューカッスル500』は250kmレースの2ヒートとし、シモンズプレイン、リードパーク市街地、サーファーズ・パラダイス、そしてアデレードではすべて、同じレース距離の2ヒートが実施される。

 そしてワネルー、ヒドゥン・バレー、ザ・ベンドの3戦は100km×3レースのスーパースプリント戦が予定され、F1オーストラリアGP併催の第2戦アルバートパーク『メルボルン・スーパースプリント』では、会期中の全日程で勝負を繰り広げる4ヒートのタイムスケジュールが組まれる。

 その新シーズンに向け、ホールデン改めGMシボレー陣営は『シボレー・カマロZL1スーパーカー』を、フォード陣営は世界に先駆け第7世代最初のレーシングモデルとなった『フォード・マスタング・スーパーカー』を投入するが、シリーズの公式テストである2月22日のシドニー・モータースポーツパークを控えて、各陣営が精力的にプライベートテストのプログラムを実施中。その動きに併せて、最新Gen3モデルの本戦仕様カラーリングが続々と公開されている。

 GMシボレー陣営のホモロゲーション登録担当チームを務めるトリプルエイト・レースエンジニアリングことレッドブル・アンポル・レーシングに続き、スコット・パイとマーク・ウインターボトムの2023年仕様車を披露したチーム18は、日本のトラック・ブランドである“HINO(日野自動車)”をフィーチャーしたパイの20号車と、地元工具メーカー“デウォルト”の支援を受けるウインターボトムの18号車で新規定初シーズンに挑む。

「このデウォルト・カマロは本当にタフに見えるね」と、笑顔を見せた2015年王者のウインターボトム。

「デウォルトは非常に有名なブランドであり、おなじみのロゴでもあるから、僕らのクルマでそれを見るのはとてもクールだ。究極的には見栄えの良いトロフィーを獲得できるクルマが欲しいし、その意味でも今季は絶好のリセット機会になるはずさ」

名物のコドライバー登録を含む“耐久カップ”戦が、2018年以来初めての複数開催となる2戦が設定されている
スコット・パイとマーク・ウインターボトム(上)の2023年仕様車を披露したチーム18
同じくGMシボレー陣営のブラッド・ジョーンズ・レーシング(BJR)も全4台のカラーリングを公開
「R&Jバッテリーのカラーリングは本当にカマロに合っているし、このクルマはちょっとした野獣になるだろうね」とアンドレ・ハイムガートナー

■フォードへスイッチするWAUも2台のGen3マスタングを初披露

 同じくGMシボレー陣営のブラッド・ジョーンズ・レーシング(BJR)も全4台のカラーリングを公開。マコーレー・ジョーンズの96号車は“ピザハット”カラーとなり、ブライス・フルウッドの14号車は地元家電量販店“ミディーズ・エレクトリカル”の支援を受け、鮮烈なピンクとブルーのスキームに。

 ジャック・スミスの4号車は4年連続で“SCTロジスティクス”のサポートで参戦し、最後の発表となったエース格のアンドレ・ハイムガートナーがドライブする8号車も、引き続き“R&Jバッテリー”のカラーリングをまとう。

「R&Jバッテリーのカラーリングは本当にカマロに合っているし、このクルマはちょっとした野獣になるだろうね」と、昨季を通じて4つの表彰台を獲得し、ランキングでトップ10に喰い込んだハイムガートナー。

「Gen3はスーパーカーにおける最大の変化のひとつであり、僕らのチームは準備を整え、可能な限り最高のクルマを用意するべく昼夜を問わず取り組んできた。彼らのハードワークとサポートに報いることを目指しているよ」

 一方、フォード陣営のティックフォード・レーシングも、トーマス・ランドルの55号車がおなじみ“カストロール・レーシング”として参戦することを発表し、おなじみ2010年チャンピオンのジェームス・コートニーは、キャンピングトレーラー製造元の“スノーウィー・リバー・キャラバン”が引き続きサポートする。

 そしてGen3導入に併せてフォードへのスイッチを決めたウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)は、昨季総合3位となったチャズ・モスタートの25号車と、その僚友ニック・パーカットの2号車となるフォード・マスタングを初披露した。

「僕はクリーンなカラーリングの大ファンだから、このマスタングは見た目も素晴らしく、GTストライプがそれを引き立てていると思う」と語ったモスタート。

「ブルーオーバルに戻るのは素晴らしいことだね(モスタート自身は2019年までフォード陣営に所属)。最初のラップは、ちょっとした帰郷のように感じるだろう。2023年にモービル1が30周年を迎えることも光栄で(通信企業の)オプタスとともに、未来に向かって『Yes』と言い続けられることは素晴らしい。今からドライブするのが待ち切れないね!」

GMシボレー陣営で先陣を切ってシェイクダウンを実施していたMSRも、新リバリーを披露した
今季も55号車のカストロール・レーシングとして参戦するティックフォード・レーシングのトーマス・ランドル
おなじみ2010年チャンピオンのジェームス・コートニーは、キャンピングトレーラー製造元の“スノーウィー・リバー・キャラバン”が引き続きサポートする
「僕はクリーンなカラーリングの大ファンだから、このマスタングは見た目も素晴らしく、GTストライプがそれを引き立てていると思う」とWAUのチャズ・モスタート

■RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ 2023年カレンダー

ラウンド 開催日 開催地
Rd.1 3月10〜12日 ニューキャッスル(250km×2)
Rd.2 3月30〜4月2日 アルバートパーク(100km/80km/70km×2)
Rd.3 4月28〜30日 ワネルー・レースウェイ(100km×3)
Rd.4 5月19〜21日 シモンズ・プレイン(100km×2)
Rd.5 6月16〜18日 ヒドゥン・バレー(100km×3)
Rd.6 7月7〜9日 リードパーク市街地(250km×2)
Rd.7 7月28〜30日 シドニー・モータースポーツパーク(200km/140km)
Rd.8 8月18〜20日 ザ・ベンド(100km×3)
Rd.9 9月15〜17日 サンダウン(500km/耐久カップ)
Rd.10 10月5〜8日 バサースト1000(1000km/耐久カップ)
Rd.11 10月27〜29日 サーファーズ・パラダイス(250km×2)
Rd.12 11月23〜26日 アデレード市街地(250km×2)

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