郷土の生け花17流派が一堂に会する「第59回岡山県華道展」(県華道連盟、山陽新聞社主催)が16日、岡山市北区表町の天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館で開幕した。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。色とりどりの花々が会場に早春の息吹を伝え、華道ファンらを魅了している。
初日は13流派が187点を出展した。黄緑やピンク、オレンジのカーネーションに黒いサンゴを組み合わせた大作は、羽ばたくような姿で春の到来を祝う。竹筒に梅やサンシュユを生けた格調高い伝統花、自作のこまを花器に見立ててカズラや多肉植物を配した遊び心ある自由花など、多彩な作品が並んでいる。
友人の作品を見に来た備前市、パート女性(63)は「大胆に生けられた現代アートのようなものもあり、出展者の個性が出ていて面白い。きれいな花を見ていると心が豊かになりました」と話していた。
開場を前に開会式があり、山陽新聞社の日下知章専務取締役ビジネス開発局長らが「世界に誇る日本の伝統文化である生け花の魅力を伝える場として、多くの人に訪れてほしい」などとあいさつ。県華道連盟の吉見光翠常任委員ら4人がテープカットした。
会期は23日まで。中作と役員席は2日ずつ4期に分けて作品を入れ替え計736点、大作は4日ずつ2期に分けて計6点を展示する。生け込み時の密を避けるため、小作の展示は見送った。時間は午前10時~午後6時(17、19、21、23日は午後5時まで)。入場料は一般500円、小中高校生200円。