「特殊詐欺、ぶっとばす」 和歌山県警、キュウソネコカミを広報大使に

県警から「特殊詐欺防止広報大使」に委嘱されたヤマサキセイヤさん(前列左)ら「キュウソネコカミ」メンバーと県警関係者=15日、和歌山市で

 特殊詐欺防止の啓発を強化しようと、和歌山県警は15日、御坊市出身のヤマサキセイヤさんらでつくる人気ロックバンド「キュウソネコカミ」を「特殊詐欺防止広報大使」に委嘱した。メンバーは「特殊詐欺、ぶっとばす」と拳を突き上げ、啓発への協力を約束した。

 県警によると、昨年、県警が認知した特殊詐欺被害件数は102件(前年比43件増)で、被害額は約1億7300万円(約8200万円増)と被害が増加。今年は1月だけで9件、約1億2600万円で、被害額はすでに昨年1年間に迫っている。

 委嘱式は和歌山市内であり、バンドのメンバー5人は警察官の制服を着て登場。県警生活安全部の高砂浩之部長が5人に委嘱状を手渡し「若者に対して安易に犯罪に手を染めるなと、発信していただきたい」と要望した。

 ヤマサキさんは「特殊詐欺被害に遭う人や、行う側に回ってしまう人が、一人でもなくなるように、協力していきたい」と応えた。

 委嘱式に先立ち、県警はメンバーの協力で啓発動画を撮影。県警公式ユーチューブで公開する予定という。また、交流サイト(SNS)やイベントなどでの啓発も依頼する。委嘱期間は2年。

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