同検証は、東三河地域等の山間部で課題となっている、大規模災害による孤立集落の発生時に、高ペイロードドローンが救援物資の提供を行う運用モデルの実証実験。
実験では、優れた携行性と高ペイロードを両立するドローンの活用により、これまで実現が難しかった小型資機材(水・食料等)の大量輸送や、蓄電池等の重量物輸送について検証。同時に、新城市と災害支援に関する協定を締結している生活協同組合コープあいち、および東三河ドローン・リバー構想推進協議会の会員ともに大規模災害時における連携を確認したという。
概要
PRODRONEは社会課題にコミットするドローン開発を進めている。平時は医薬品や経口補水液を輸送し、災害時は救援物資を50kg搭載して50km飛行できる「空飛ぶ軽トラ」の開発を進めている。
今回は、その前段階といえる50kg搭載10km飛行可能な新製品「PD-Bear10」プロトタイプを活用して、重量物運搬の検証飛行を3回に分けて行った。1回目は、初動から必要となる約15kgのバルーンライト、2回目は23kgの大容量蓄電池、3回目は43kgの水・食料の各救援物資を輸送。ネット等の重量3.5kgを加え、それぞれ18.5kg、26.5kg、46.5kgを運搬した。
PRODRONEは今後も、各関係者とともに、実際の運用に向け協力していくとしている。
事業実施体制
機体概要
今回、実証で使用した機体(PD-Bear10プトロタイプ)は、折り畳みが可能で、ワンボックスバン等に載せて搬送可能。今後の量産化を見据え、メンテナンスのしやすさを追求し、シンプルな構造となっている。
重量物運搬飛行は、荷物搭載時と無搭載の時で大きく負荷が変化する。そのため無搭載時には、モーター回転数が低くなり、飛行が不安定になることが課題となっていた。ゲイン調整、各アームの長さの変更、プロペラを見直すことにより、問題をクリアできたという。