宝木の香り楽しめるミスト 西大寺観音院 会陽合わせ限定発売

宝木の香りを楽しめる「宝木香」

 西大寺観音院(岡山市東区西大寺中)は、伝統の裸祭り「西大寺会陽」で裸衆が求める宝木(しんぎ)の香りを楽しめるミストタイプのお香「宝木香」(30ミリリットル入り)を会陽当日の18日から販売する。1本6千円で一部をトルコ・シリア大地震の被災地に寄付する。

 宝木争奪戦では暗がりの中、匂いを頼りに探すほど宝木は強い香りを漂わせるという。毎年、如法寺無量寿院(同広谷)で授かった原木を削って仕上げており、お香はその木くずから抽出した香りや成分を含んでいる。甘みのある爽やかな香りで、衣服や寝具などに吹き付ける。

 初めての企画で限定108本。本堂の売店で扱う。来年以降も会陽に合わせて限定販売し、売り上げは会陽の運営に充てるほか、災害の被災地などに寄付する予定という。

 坪井綾広住職(46)は「会陽の本質には平和な世界への祈りがある。その祈りがこもった香りを使い、おかげを得てほしい」と話す。問い合わせは西大寺観音院(086―942―2058)。

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