チケット販売で不当表示 ラルクのコンサート

措置命令の対象となった座席図の表示(左)と、実際の図

 消費者庁は16日までに、人気ロックバンド「ラルク・アン・シエル」が昨年開催したコンサートのチケット販売で、ステージに近い席を確約するかのような、実際と異なる座席図を表示したことが景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、販売に関わった3社に再発防止を命じた。命令は15日付。

 コンサートは昨年5月21日、22日に東京ドームで実施された。

 公式サイトでは、SS席を購入すればステージに近い1階アリーナ席となるような表示がされていたが、実際はスタンド席となる場合があったという。S、A席でも表示より後方の席となるケースがあり、チケットは席によって最大1万円以上の価格差があった。

 表示上でのSS席は約3300席だったが、実際には約7200席を販売していた。座席は「予告なく変更になる場合がある」と記載されていたが、同庁は、消費者が想定できないほど著しい変更だと判断した。同庁によると、コンサートの座席に関する景表法違反で措置命令を出したのは初めて。

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