【日薬】加藤勝信厚労相を表敬訪問/NPhAやJACDSも同席/電子処方箋の補助率の引き上げなど要望

【2023.02.16配信】日本薬剤師会は2月16日、加藤勝信厚労相を表敬訪問したことを明らかにした。日本保険薬局協会(NPhA)や日本チェーンドラッグストア協会も同席した。電子処方箋の補助率の引き上げなどを要望した。

日本薬剤師会は16日の午前に厚生労働省において、加藤勝信厚生労働大臣を表敬訪問した。

1月より運用開始となった電子処方箋や4月からのオンライン資格確認システムの導入への取り組みについて説明したとともに、速やかな医療DXの実現に向けて、現在実施されている医療情報化支援基金による補助金が、より迅速な普及を促進するよう更なる支援を要望したという。

日薬から山本信夫会長および渡邊副会長、日本保険薬局協会から首藤正一会長、日本チェーンドラッグストア協会から樋口副会長が同席した。

厚労相への要望事項は以下の通り。

■電子処方箋導入に伴う薬局への補助について(要望)
公益社団法人日本薬剤師会 会長 山本 信夫
一般社団法人日本保険薬局協会 会長 首藤 正一
一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会 会長 池野 隆光

平素より、薬剤師・薬局に対する御支援並びに会務運営に格別の御高配を賜りまして厚く御礼申し上げます。
さて、1 月より運用開始となった電子処方箋や 4 月からのオンライン資格確認システムの導入の義務付けなど、各薬局においては速やかな医療 DX の実現に向けて積極的に取り組みを進めております。
これら医療 DX への取り組みは、リアルタイムの処方情報・調剤情報に基づく医師・薬剤師間の情報共有に加え、重複投薬や併用禁忌といったチェック機能を実現することにより、国民・患者へより安全で安心な医薬品の提供が可能となるものであり、引き続き積極的に普及・啓発に努める所存です。
一方、3年に及ぶコロナ禍の影響に加え、直近の物価上昇や医療 DX の体制整備に係る新たな設備投資や運用経費の発生が重なり、相当数の薬局では人的・物的の両面で甚大な影響を受けています。
このような環境下で、新たな設備投資を伴う電子処方箋やオンライン資格確認等への迅速な対応は容易ではなく、現在実施されている医療情報化支援基金による補助金がより迅速な普及を促進するよう、更なる支援が不可欠であると考えております。

つきましては、下記の事項について特段のご高配を賜りますようお願い申し上げます。

1. 補助率の引き上げ
全薬局において電子処方箋の応需体制を整えていく中で、第 23 回医療経済実態調査によって明らかになった薬局の収支状況に鑑みると、オンライン資格確認システムを導入し、更に電子処方箋に対応したシステムを導入していくことは大きな負担となります。補助金の上限について、全額補助も含めて補助率の更なる引き上げを要望いたします。

2. 補助申請期限の延長
薬局における電子処方箋システムの導入には、システムベンダの開発状況や個々の薬局の状況等により、なお多くの時間を要している現状にあります。令和6年度末まで確実に交付金事業を継続していただくとともに、事業終了時の導入状況等を踏まえて更なる補助申請期限の延長を要望いたします。

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