「原因調査を」 ヤクシカ2170頭減る 世界遺産の屋久島で県が推定数調査

ヤクシカ(資料写真)

 屋久島世界遺産地域科学委員会ヤクシカ・ワーキンググループと特定鳥獣保護管理検討委員会の合同会議が16日、鹿児島市であった。本年度のヤクシカの推定生息数は1万380頭で、前年度より2170頭減ったことが報告された。

 鹿児島県が38地点で調べたふんのデータを基に推定した。県自然保護課によると、1平方キロ当たりの推定密度は尾之間歩道をはじめ21地点で減少、白谷雲水峡など16地点で増えた。

 密度は全域で低下傾向にあるものの、西側から南側にかけては高めで、本年度は北東部の一部地域で密度が高くなった。委員からは「大きな変化があった場所は原因を調査すべきだ」といった意見が出た。

 昨年4~11月の捕獲数は1601頭で、前年同期比で3%減った。

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